先日、職場の飲み会で酔っぱらってヘロヘロになりながら終電で帰ったところ、自宅最寄り駅の掲示板には今年の箱根登山「あじさい電車」の広告が貼られていました。そこで「今年も早いものでもうすぐ半分、紫陽花の季節を迎えるのだなぁ……」と、思わず我に返って感無量になってしまいました。それもひとえに、最近仕事が繁忙を極めてほとんど休日らしい休日もなく、撮り鉄に充てる時間も激減してしまい、一番良い季節と鉄道車両の組み合わせを逃しまくったからです (激鬱)。
その一方で改めて痛感したのは、箱根登山のイメージリーダーは相変わらず旧型車なのだなぁ……ということです。1000形や2000形がすっかり主力の座を占めるようになって久しく、これら2形式による座席指定制の紫陽花ライトアップ見物電車がこの時期最大のウリだというのに……ポスターの主役は旧型車 (笑)。江ノ電が305Fに固執し続けるのと全く同じで、しっとり・のんびりとした旅の宣伝に最も似つかわしいのはモハ1・2形だということなのでしょう。
そんなわけで、去る年末に撮影した箱根登山旧型車の蔵出しカットをアップしてみることにしましょう (^^;)。しかも、ここは是非一癖も二癖もあるシーンで攻めたいということで……そう簡単に見ることは出来ない入生田の出入庫シーンです!
このときの箱根訪問の目的は、基本的に撮り鉄よりも親族水入らずのプチ温泉旅行でありまして、入生田で途中下車したのも「ちょっと時間があるので、とりあえず旧塗装7000形が来れば撮ろう」という程度のノリだったのですが (読みは大当たり ^o^ 当ブログ08年3月15日付け記事をご参照下さい)、車庫の方を眺めていると、モハ108がどうやら出庫準備らしきことをしている様子が……。そこで「これはしばらく待っていると絶対に旧型車出庫劇が待っているに違いない!」と確信しまして、しばらくワクワクしながら待っていたところ……何と、モハ108が入生田から出庫して箱根湯本で車両交換というわけではなく、先にモハ109が湯本から姿を現したではありませんか!! そんな光景をファインダーの中で追いかけながら、思わず「懐かしいっっ!」と叫びたい気持ちが炸裂しまくりでした。と申しますのも……最近の箱根登山の定期列車は全て2or3両編成で運行され、単行は極めてレアな光景になってしまったからです。
昔の箱根登山といえば、特に早朝と夜間は小田原直通列車も当たり前のように単行で運行され、シーズンオフの平日であれば湯本=強羅間の日中の区間列車も単行だったものですが……今やモハ2形の3両 (108~110) を除けば全て固定編成となってしまったことから (そして恐らく京福電鉄事故の影響も?)、どんなにガラ空きな列車でも最低2両でやって来ます。個人的には、もちろん2~3両の堂々たる編成もお好みですが、小粒ながらも重厚な車体の旧型車が単行で天下の険に挑む姿も大好きでしたので、単行が消えたことには寂しい思いをしておりました。但しその一方で、やはり恒常的に輸送力を増強してくれた方がありがたいなぁという思いもありまして……そのウラには、80年代前半のとあるオンシーズンの休日、小田原発朝8時台の強羅行が単行で、余りのメチャ混みぶりもあって卒倒しそうになったという経験があります。まぁ、それも今では良い思い出です……(^^;)。
何はともあれ、単行との出逢いというギャンブルを求めて、これからも折に触れて入生田を訪ねたいと思っているところです (爆)。