地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

上毛秋祭り09 (3) デハ101出庫!

2009-10-24 01:10:00 | 地方民鉄 (関東北東部)


 早いもので、感動の上毛イベントから1週間が経とうとしておりますが、多忙でレタッチ作業が進まない→こまめにアップ出来ないのが何とももどかしいところ (汗)。ま、何とか少しずつ備忘録を綴ってみることにしたいと思います。
 話は前後しますが、中央前橋を朝8時45分に発車した電車は、この時間にしてはこれまでになく大量のファンを乗せており(半分弱の席が埋まる)、こりゃあこの後一体どうなることやら・・・と思ったのですが、取りあえず京王3000系サウンド(本家ではもうほとんど遭遇不可となりつつあるといふ……TT) を久々に楽しみつつ大胡に向かったのでした。すると……期待通りの順光線の下、臨時電車としての出番を控えたデハ101が側線に鎮座しておりました(*^^*)。



 デハ101といえば、日本国内では最早本当に残り僅かな鉄道線用半鋼製釣掛式電車であるのは周知の通りですが、今や群馬県の産業遺産に指定され、車内もニス塗り+白熱灯(風の発色の蛍光灯?)に変更され、誕生から約80年を経てますます大活躍中であるのは本当に喜ばしいことです(^O^)。
 そんなデハ101も、イベントが始まる9時半頃には多くの撮り鉄に取り巻かれ、背後の道も途切れなく来客が歩いていることから(@_@)、ちょいと場所を変えまして、西桐生行きとしてホームに横付けされる前の入換シーンを撮ってみました。最近のイベント走行の常として、窓から手や顔を出しているヤツが全てを台無しにしてしまい、後でレタッチで消去するのに苦しむという事態が少なくありませんが (-_-;)、営業運転前の入換シーンはそんな心配がないのは有り難いことです (笑)。それでも、連写したカットの中には「何でそんな場所で撮ってるの? モロ逆光じゃん……」としか思えない位置で撮っている (以下自粛)。
 とまぁこんな感じで、まあまあまったりと本番前のデハ101の表情を楽しんだのですが、この時点ではまだ、とんでもない修羅場がデハ101に待ち受けていることを全く想像出来なかったのでした……(汗)。

落日の国鉄型カフェオレ特急 (上) キハ181

2009-10-22 06:53:00 | 国鉄型車両


 兵庫県南部のディーゼルカーといえば……加古川線にキハ30・35・37を含む国鉄型DCがひしめいていたのも今は昔(結局一度も撮らず仕舞い ^^;)、播但線も電化され、姫新線はいつの間にか閑散区間を除き新型化され……。変わりようがないと思っていた存在が気がついてみると全然変わっているという話はよくあることですが、とくに関東人間からみて縁遠い世界だけに、なおさらそんなことを感じます。
 そして最近ついに、いつまでもしぶとく使い続けるものと信じて疑わなかった (?!) 特急「はまかぜ」のキハ181につきましても、JRWから置き換えの正式アナウンスがなされたのは周知の通りです。ま、とにかく西国との馴染みが薄い身ですので、兵庫県北部や鳥取県には行ったことがないのですが (^^;)、昔ながらのマスクとゴツさが際立つ屋上機器に象徴される (?) キハ181「はまかぜ」は、せめて一度は乗って撮ってみたい存在であることには変わりありません。



 そこで、今回の神戸出張の用務先最寄り駅が六甲道であったことから、ここは是非時間を割いて、六甲道近辺で「はまかぜ」を撮影してみようと思ったところ……ををっ何と! 六甲道駅自体が望遠ズームさえあれば相当撮り鉄向きな雰囲気であるだけでなく、午前10時前後に下りと上りの「はまかぜ」が通過するではありませんか! 何という都合の良さ……(^O^)。しかも、その直前まではドピーカンでしたので、「こりゃ下りは撮っても余りうまく行かんなぁ」と半分諦めていたものの、目出度く通過直前に天気予報通りの曇り空に! (^^)v というわけで、上下ともども美味しく撮影できたのでした(*^^*)。
 ちなみに、存亡の危機にある貴重な車両・列車であるにもかかわらず、今のところほとんど撮り鉄をみかけず、悠々と撮影できるのも魅力ですね(^^)。とくにJR系は、末期になればなるほど「三脚脚立にサンニッパ銀箱」という風情の如何にもな(中略)……ですので、私のようなひっそり・まったり派としては近寄りたくないのが正直なところ(笑)。というわけで、播但線内を含めて早めにもう少々撮り貯めておきたいなぁ~と思ったのでした。
 それにしても……新快速が時速130kmでフッ飛ばす区間ですので当然といえば当然ですが、姿を現してから消え去って行くまであっという間過ぎ! (@o@) やっとこさファインダーの中で追いかけて連写し、気がついてみるとエンジン音に耳を傾ける余裕すらないという……。逆にそれだけに、乗るとさぞかし凄まじいエンジン音がしまくりなのでしょうか (こりゃ乗っておかねば……)。
 *Special Thanks to melonpanさま m(_ _)m

上毛秋祭り09 (2) 「大胡人車軌道」開業?

2009-10-20 23:48:00 | 保存・園内・特殊車両


 デキ3021が新たにお目見えした上毛の大胡車庫ですが、私が以前訪れた際にはなかったもう一つの「新顔」としまして、庫内の線路上をゴロゴロと係員氏によって推されて1往復するイベント用トロッコも大活躍中~。登録有形文化財に指定されている貴重な木造車庫の中を、鉄道の原点のひとつと言える人力の人車トロッコが行き交うなんて……それだけでもまさに博物館級の「本物」の一品でありまして、テーマパークの作り物なアトラクションなんて足下にも及ばないぜ!と思っているのは私だけでしょうか。



 肝心の人車トロッコですが、庫内で機材を運搬するための台車の上に椅子を設けた箱を載せただけのシロモノ(としか見えない)ですので、簡素なバネすらも多分ないものと思われ、乗り心地はゴツゴツとした最悪レベルのものでしょう (^^;)。それでも、「乗客」の皆様は御犬様も含めて大喜びのように見えるのは(犬以外ぼかしを入れてしまいましたが ^^;)、やはりこの手作りな雰囲気の成せる技なのでしょう。「押し屋」の係員の皆様、どうもお疲れ様です……。という私は乗っておりません (^^;)。だって……出張帰りでスーツを着ておりましたもので(爆)。

北条鉄道・軽快DCの小さな旅

2009-10-20 08:16:00 | 地方民鉄 (近畿)


 上毛電鉄を訪れる直前の関西出張は、土曜日の日中から夜までが用務という変則的なものでしたので、ならば金曜を休み扱いにして関西平日撮り鉄にしよう!と決めたものの、折からの秋晴れの下、行きたいところは多数……。そんな折、紀州鉄道キハ603の引退期限が延びて金土日限定で運用中であるらしいことが分かり、それではまた御坊まで足を延ばそうかと思ったものの、やはりキハ603の状態は極めて悪いだけに、いつ突発的に車種変更されるかも分からず、和歌山出張ではないのに御坊まで行くのはリスクが高過ぎ (^^;)。それよりは、まだ訪れたことがないローカル私鉄をのんびり巡礼する方が良いかな?と思いまして、今回の出張先は神戸であることにかこつけ、神戸電鉄に揺られて粟生に到着、北条鉄道の小さな旅を楽しんでみることにしました。そもそも三木鉄道が存在している頃にかけもちで来るのが正解だったのかも知れませんが、いやはや、播州の奥まったエリアは関東民には縁が薄く、結局気がついてみたら廃止だったというわけで……(汗)。
 それはさておき、JR加古川線を含めて3路線が集まる「大ジャンクション」であるはずの粟生駅は……日中1時間に1回3路線の列車が集合するときを除けば、はっきり言って拍子抜けするほど閑散……。もともと地域の中心は小野市街ということになっており、粟生駅とその周辺の集落は鉄道と盛衰をともにしているということなのでしょう。そんなことを想像しながら、北条鉄道ホームの先端でカメラを構えていたところ、やって来ました!フラワ2000-1! まぁ何と言うこともない軽快DCではありますが、この顔はすっかり各地の非電化ローカル線の象徴となっているだけに、何やら不思議な安心感がありますね (^^;)。ちなみに、フラワ2000-2は紫系塗装のロングシート車ですので、当然2000-1の方が「当たり」です (笑)。



 それはさておき、粟生にて14~5名ほどの客を乗せた軽快DCは、発車後さっそく大きくカーブを切り、のどかな田園地帯へと駆け出して行きます。沿線の風景は……何と申しますか、他に例えようもないほど典型的過ぎる西日本の農村エリアという感じで、田んぼ・民家・低く緩やかな里山がどこまでも続きます。そして、時々思い出したように、播州鉄道として開通した当時を偲ばせる古びた駅に停車……。対向式のホームを備えながら、片方は単線化によって放置されて久しいさまには侘び寂を感じずにはいられません。もっとも、どの駅も独自のサポーター制度(自発的な立候補→委託による名誉駅長の存在etc..) により、小ざっぱりとキレイな雰囲気を保っているのには好感が持てます。
 そんな車窓風景を眺めながら、同時に何処が撮り鉄向きだろうか……とロケハンに励んでみたのですが、あちゃ~残念! ほとんどの区間で線路の南側と西側に通信用の電線と柱がある……(-_-;)。曇り日であれば、撮影の自由度は飛躍的に増しそうです。唯一、終点・北条町の手前で電線がなくなる区間があり、ちょこっと撮影に励んでみたのですが、ゴチャゴチャした背景を如何にごまかすかが一苦労……(すぐ背後の養魚池の築堤に上ると眺めが良いのですが、パチ屋の看板が邪魔……)。
 終点の北条町駅は……開業当初の写真を書籍などで見ておりますと、立派な農業用倉庫などを伴い、如何にも地方ローカル線の終着駅という雰囲気が魅力的に思われたのですが、やはり今は21世紀……。再開発により農業倉庫スペースはバスターミナルに姿を変え、駅周辺もロードサイド大型店舗がひしめくという如何にもありがちな風景……(-_-)。そのバスターミナルからは、約30分間隔で姫路へ、2時間間隔で大阪へバスが発車しており、どう考えてもこれらのバスやクルマの方が便利だと思われる中、北条鉄道の経営は恐らく非常に苦しいことが想像されますが、それでもコンスタントに客を乗せているのは、通学需要や神戸・加古川に出る際の手段として辛うじて活用されているからなのでしょう。これに対して、三木鉄道・三木駅周辺の地図を見ていますと、どう考えても町外れで、厄神乗り換えも割高。人の流れと関係なさそうな路線環境と鉄道存続反対派首長の出現が命取りになったのでしょうか。ともあれ、三木鉄道から輿入れしたフラワ2000-3 (塗装が三木時代のまま→車庫手前の撮りづらい位置に留置中で残念!) を眺め、窓口で買った切符が硬券であることにちょっとした感動を覚えつつ、再び軽快DCの客となって北条鉄道の今後の健闘を祈り、粟生に戻ったのでした。

上毛秋祭り09 (1) デキ3021御披露目!

2009-10-18 18:28:00 | 地方民鉄 (関東北東部)


 鉄道の日に関連して各地で車庫公開イベントが開催されている昨今ですが、今日は爽やかな秋晴れの下、上毛電鉄の感謝ファンイベントが開催されました。ただでさえ開業以来の生え抜き車両であるデハ101を動態保存し、静態保存車であるデハ104と合わせて注目すべきものがある上毛電鉄ですが、周知の通り今年からは何と何と!東急長津田工場のヌシとして君臨し続けたデキ3021も仲間入り!!
 そこで、個人的には昨日関西出張だったことから、一旦深夜に帰宅して早朝また自宅を出る面倒を回避しつつ、なるべく朝早くから大胡にて御披露目シーンを目にしてみたいと思いまして、急行きたぐに→ほくほく線→上越新幹線という裏技コースを選択 (爆)。朝9時過ぎに大胡に到着しまして……恩田で最後にその姿を目にして約1ヶ月、化粧直しを済ませて上毛社紋もキリリと凛々しく(でも何故か東急の銘板は残っています)、最高に美しく艶光りを放つデキ3021との再会を果たしたのでした! (*^^*) しかし……当初はデキ3021の南側に713Fが展示され、その影がデキ3021の一部にもかかってしまい、残念ながらデキ3021のサイドヴューをただちに満喫することは叶わず……。サイドヴューを眺めて激写する機会は、デハ101が午前中の巡行から戻り、昼過ぎに古豪3並びが実現する直前の、まさにほんの一瞬の入換タイミングを狙うしかないなぁ……と覚悟したのでした。



 とはいえ、幸運な偶然は起こるときには起こるもの。デキ3021の余りにも美しい姿に「これって……まさか車籍があったりしないよなぁ……」と思い、たまたま近くを通りかかった上毛電鉄の社長様にお伺いしたところ、東急時代も長らく機械扱いだったため、当然大胡でも庫内専用車であるとのお答えでした(そりゃそうですよね……^^;)。ただ、そこから思わず話は弾み……長津田工場で常にデキの活躍を目にしていた東急ファンの一人として本当に今回の移籍は嬉しく感謝している旨を申し上げまして、さらに念のため「713Fがいつ動き、デキの側面を撮影できるようになるか」を伺ってみたところ……「そういえば確かにこのままだと側面が撮れないから、さっそく移動させましょう!」という最高に有り難いご配慮が!! そこで、デハ101が大胡に戻って来るまでの正午前後の約30分程度、事実上のデキ3021特別撮影会となりまして、辺りにはシャッター音が盛大に響き渡ったのでした!

 このほか、本日の上毛イベント全般は極めて盛大なものであり、書き足りない内容は改めてアップしたく存じますが、何はともあれデキ3021の御披露目を兼ねた一大イベントの成功にこぎつけるまでの関係者の方々のご尽力は並々ならぬものがあったことでしょう。まずは取りいそぎ、デキ3021の撮影に際し多大なご配慮を下さった社長様をはじめ関係者の皆様に、この場ながら心よりお礼申し上げます。

 また、会場でお会いした「ぱれっと」さん、どうもお世話になりました! (^O^) TR-11さんともお会いできるかな……と思い探してみたのですが、あの猛烈な人出の中、結局お会いできず残念……。そのうちまた上州には出かけるつもりですのでよろしくお願いします m(_ _)m