小金沢ライブラリー

ミステリ感想以外はサイトへ移行しました

ミステリ感想-『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』島田荘司

1999年04月09日 | ミステリ感想
~あらすじ~
英国に滞在する夏目漱石は、シェイクスピアの勉強のため、ベイカー街へ通っていた。
夜な夜な幽霊の声に悩まされた彼はホームズのもとを訪れる。
そのころホームズは呪いをかけられた男が一夜にしてミイラになった事件の謎を追っていて……。
直木賞候補、吉川英治文学新人賞候補、日本推理作家協会賞候補、文春 3位


~感想~
パロディ小説の最高峰。漱石の視点とワトスンの手記とのギャップが秀逸。
奇想の見本ともいえる面妖な事件にスラップスティック、史実をふまえた漱石の足取り、
ホームズ譚の真実(?)と、どこをとっても最高の出来。どうか外見に惑わされぬよう。これは名作!


99.4.9
評価:★★★★ 8
コメント