小金沢ライブラリー

ミステリ感想以外はサイトへ移行しました

ミステリ感想-『われら殺人者』天藤真

2001年07月07日 | ミステリ感想
~収録作品~
夜は三度死の時を鳴らす
金瓶梅殺人事件
白昼の恐怖
幻の呼ぶ声
完全なる離婚
恐怖の山荘
袋小路
われら殺人者
真説・赤城山
崖下の家
悪徳の果て


~感想~
『夜は三度死の時を鳴らす』
現代では(ネタバレ→)振り子時計の仕組み は解りづらい。

『金瓶梅殺人事件』
結末が豪快。終盤前に解決が見えたのが惜しい。

『白昼の恐怖』
あっけなさすぎる。あと(ネタバレ?→)「おれの映画~」云々のセリフ が不可解なんですが、僕の理解力不足?

『幻の呼ぶ声』
子供にこそ本物を、という信念なのだろうか? この媒体に発表するのは、俗物にはもったいなく思えてならない傑作。とにかく日の目を見て良かった。

『完全なる離婚』
どこぞで見たような結末。つまり、その元祖だろう。

『恐怖の山荘』
こちらは逆に、いかにも子供向けといった出来。

『袋小路』
趣向がいい。あとすこし煮詰められていれば……惜しい。

『われら殺人者』
まず、この計画自体がすばらしい。そこにそれぞれの思惑が複雑にからみあい……これまた傑作。

『真説・赤城山』
さすがに元ネタを知らないと……。

『崖下の家』
末尾への収束は見事だが……ちと解りやすすぎ。

『悪徳の果て』
むりやりハッピイエンドにしたような。証言の曖昧さもやや不満。


01.7.7
評価:★★★ 6
コメント