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ミステリ感想-『雲の中の証人』天藤真

2001年07月22日 | ミステリ感想
~収録作品~
逢う時は死人
公平について
雲の中の証人
赤い鴉
私が殺した私
あたしと真夏とスパイ
或る殺人
鉄段
めだかの還る日


~感想~
『逢う時は死人』
初期の作品だけに難解にすぎる。天藤真試作型といったところ。

『公平について』
↑から三年。洒脱な味が開花。展開・会話・文体に氏ならではの雰囲気。

『雲の中の証人』
氏最大の傑作短編。これ以上言うことはなし!

『赤い鴉』
トリックは無いようなもので、ややアンフェア(ネタバレ→)本人を指して“縁者”は卑怯だろw だが、とにかく話自体が面白い。それにしても、どう言い逃れたのだろう。

『私が殺した私』
西澤保彦を見慣れているとどうしても物足りない。

『あたしと真夏とスパイ』
長すぎるか。ちなみに一度も“あたし”とは言ってなかったりする。

『或る殺人』
もっと因果応報であってほしかったが。

『鉄段』
小咄。こんなのも書くんだ。

『めだかの還る日』
↑と以下同文。


01.7.22
評価:★★☆ 5
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