小金沢ライブラリー

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ミステリ感想-『なつこ、孤島に囚われ。』西澤保彦

2001年07月24日 | ミステリ感想
~あらすじ~
異端の百合族作家・森奈津子は、見知らぬ女に拉致され、離れ小島に軟禁された。
だが、意外にも待遇は満点。海は美しく毛ガニは食べ放題で、まさしくパラダイス。
彼女はこの島を「ユリ島」、向かい側に見える島を「アニキ島」と名づけ、誘拐生活を満喫していた。
ところが一週間後、アニキ島で死体が発見され……。


~感想~
ただのエロユリ小説。読んで損した。好きにしてくれ。


01.7.24
評価:なし 0
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ミステリ感想-『謎亭論処』西澤保彦

2001年07月24日 | ミステリ感想
~収録作品~
盗まれる答案用紙の問題
見知らぬ督促状の問題
消えた上履きの問題
呼び出された婚約者の問題
懲りない無礼者の問題
閉じこめられる容疑者の問題
印字された不幸の手紙の問題
新・麦酒の家の問題


~感想~
『盗まれる答案用紙の問題』
型にはめたようなキャラ造型と、細密論理は氏のお庭芸。この手のトリックに成功例は少ない。

『見知らぬ督促状の問題』
群を抜いて出来のいい一編。

『消えた上履きの問題』
氏の得意とする無邪気な動機が冴える。西澤保彦らしさがいい。

『呼び出された婚約者の問題』
出ました「麦酒の家」。例によって結末はあっけないが、真相は意外。

『懲りない無礼者の問題』
怪奇幻想の世界に片足をつっこんだような。結末の一言が光る。

『閉じこめられる容疑者の問題』
かなり強引なトリックだが、かの傑作「乳児の告発」を思わせるキレ。

『印字された不幸の手紙の問題』
動機が苦笑ものだが、こういった悪意を描かせると本当にうまい。

『新・麦酒の家の問題』
なにが強引って、本書中もっとも強引な作品はこれ。いくらなんでも…ねえ。


~総括~
いや楽しかった。全編にわたり西澤保彦臭全開。氏の力よりもむしろ味に酔いたい。


01.7.24
評価:★★★ 6
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