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ミステリ感想-『サンタクロースのせいにしよう』若竹七海

2003年04月09日 | ミステリ感想
~あらすじと収録作品~
気はいいけれど変わり者のお嬢様・銀子さんの家に居候することになった私。
しかし、引っ越し早々たてつづけにトラブルに巻き込まれる。
郊外の平凡な住宅地を舞台に、ちょっぴり奇妙な隣人たちが起こす事件の数々。

あなただけを見つめる
サンタクロースのせいにしよう
死を言うなかれ
犬の足跡
虚構通信(フィクション・コール)
空飛ぶマコト
子どものけんか


~感想~
どこが連作やねん。これが連作なら西澤保彦の『チョーモンインシリーズ』も連作だ。
退屈はしないが、目覚ましい解決もヒザを打つ仕掛けもない、物足りない小品ばかり。
主人公の成長を描いたにしても『虚構通信』の結末が以降の物語になんら影響を与えていないなんて、そんなバカな話があるものか。
見るべきところは表題作『サンタクロースのせいにしよう』のケタ違いの伏線の数。
ただ詰めでしくじった(ネタバレ→袋の中で「なぜか」と「偶然」が重なってしまっては……)手際の悪さが惜しい。


03.4.9
評価:★☆ 3
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