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ミステリ感想-『世界は密室でできている。』舞城王太郎

2004年01月28日 | ミステリ感想
~あらすじ~
「何とかと煙は高いところが好きと人は言うようだし
父も母もルンババも僕に向かってそう言うのでどうやら僕は煙であるようだった」。
――煙になれなかった「涼ちゃん」が死んで二年。
十五歳になった「僕」と十四歳の名探偵「ルンババ」が行く
東京への修学旅行は僕たちの"世界と密室"をめぐる冒険の始まりだった!
(背表紙より抜粋)


~感想~
もうこの人はこういう人なのだから、好きな人は好きで、嫌いな人は徹底的に壊滅的に破滅的なまでに生理的に受けつけないだろう。幸い僕は前者なので、徒然に書く。文体は洗練され(てしまっ)たのか、処女作のようなキレはない。面白みはいまひとつ。意外な絵心にビックリ。こんなトリック、他の人間は考えつかないし書けない。バイオレンスが少なめで残念。とりあえず退屈はしない。こちらに期待をしすぎる面もあるか。とにかく稀有なこの異才、どうかこのままで!


04.1.28
評価:★★☆ 5
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