~あらすじ~
恋人の貴治と待ち合わせをしていた香奈子は、由子という挙動不審な若い女と出会う。
「いつの間にか知らないところにいることがあるんです」という彼女に香奈子は不信感を抱く。
一方、両親を亡くし兄妹二人で暮らしていた根本有希は、妹・亜矢子が多重人格であることを知り……。
~感想~
歪んだ序章から凄絶きわまる結末、最後に待ち受ける崩壊まで一気読み。
ワナがある、必ずあると思いながらも、このからくりは見抜けない。
読み返すだに感心する伏線。どこにも救いのない誰も救われない物語。まさに会心の一作。
決して短い作品ではないが、欲を言えばもっとじっくりと書いてほしかった……と思うのは『暗黒館の殺人』読了直後だからだろうか。なにはともあれ、そう“彼女は存在しない”。
04.10.13
評価:★★★★☆ 9
恋人の貴治と待ち合わせをしていた香奈子は、由子という挙動不審な若い女と出会う。
「いつの間にか知らないところにいることがあるんです」という彼女に香奈子は不信感を抱く。
一方、両親を亡くし兄妹二人で暮らしていた根本有希は、妹・亜矢子が多重人格であることを知り……。
~感想~
歪んだ序章から凄絶きわまる結末、最後に待ち受ける崩壊まで一気読み。
ワナがある、必ずあると思いながらも、このからくりは見抜けない。
読み返すだに感心する伏線。どこにも救いのない誰も救われない物語。まさに会心の一作。
決して短い作品ではないが、欲を言えばもっとじっくりと書いてほしかった……と思うのは『暗黒館の殺人』読了直後だからだろうか。なにはともあれ、そう“彼女は存在しない”。
04.10.13
評価:★★★★☆ 9