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ミステリ感想-『松浦純菜の静かな世界』浦賀和宏

2005年08月02日 | ミステリ感想
~あらすじ~
大ケガを負い、療養生活をおくっていた松浦純菜が2年ぶりに自宅に戻ると、
親友の貴子が行方不明になっていた。市内では連続女子高生殺人事件が発生。
被害者は身体の一部を持ち去られていて……。
大強運で超不幸な“奇跡の男”八木剛士と真相を追う、2人の心の闇が少しずつ重なり合う。


~感想~
松浦純菜はなぜ剛士に近づくのか。その最大(?)の謎が明かされるのが最後の最後のため、登場人物に感情移入できずに読み終えてしまうきらいがある。
松浦純菜の言う「力」というものが不明瞭で、物語としての必要性もいまひとつ。伏線・トリックは基準以下。
ひねくれた若者の視点は、人それぞれだろうが読んでいて不快なだけだった。
時系列をバラバラに組み立てたことによる、読書効果もトリックもほとんどないのは、ただ煩雑なだけ。
浦賀和宏の描く、新たな青春ミステリといったところだろうが、個人的にはさっぱり興味の湧かないシリーズになりそうな予感。


05.8.2
評価:★★ 4
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