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映画感想―『第9地区』

2010年09月24日 | 映画感想

~あらすじ~
ヨハネスブルグ上空に現れた巨大UFO。派遣された偵察隊が見たのは、船内で弱り果てたエイリアンの難民の群れだった。
それから28年後、エイリアンと人間が暮らす共同居住区“第9地区”はスラムと化していた。
超国家機関MNUはエイリアンの強制移住を決定し、ヴィカスという男を現場責任者に指名する。
彼は立ち退きの通達をして回るうち、知らずに人類とエイリアンの歴史を変える大事件の引き金を引いてしまう。


~感想~
宣伝では「社会派SF」や「ハートフルコメディ」に偽装されていたが、フタを開けてみればゲロと内臓と死体が乱舞するお下劣アクションであった。
前半はエイリアンたちにアメリカンなノリで立退きを迫る職員の足跡を追った、フェイクドキュメンタリーの体裁で描かれるが、いつの間にやらそんな手法は忘れられ、ゴッドハンド洋一とグロいけど愛嬌のあるエイリアン二人の織り成すバディ・アクションへと変貌。
そのアクションの激しさたるや、未知の科学兵器と現代兵器の壮絶なぶつかり合いで、ドキュメンタリー要素は微塵もなくなってしまうが、手に汗握らせるもの。
非人道的な扱いを受けたとはいえ、よく考えると相当に鬼畜な主人公も人間性はともかく、作品にはぴったり合う。
グロ耐性、バカ耐性のあるアクション好きなら楽しめるだろう。


評価:★★☆ 5
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