~あらすじ~
首なし死体の発見は事件の始まりに過ぎなかった。
胴体、右手、左手、右足、左足と身体の一部を切り取られた死体が次々と発見される。犯人は死体のパーツを集め新たな人間を造り出そうとしているのか?
そして混迷を極める捜査本部に、甦った死体を名乗る「デッドマン」からのメールが届く。
2012年横溝正史ミステリ大賞。
~感想~
作中でほのめかされる通り、島田荘司御大へのリスペクトが感じられる秀作。
さすがに他社の作品なので名前こそ伏せられているものの御大のデビュー作「占星術殺人事件」をなぞるような展開で、そのものズバリ「アゾート殺人事件」という名称まで出てくる。
だが「占星術」と思いきや終わってみれば「●●●●(これも島田作品)」という構成も心憎く、御大ファンにはなによりのご褒美である。
いささか類型的だが魅力ある主要キャラたちを描く筆さばきも軽快で、伏線があからさますぎ大半の読者はデッドマンの正体に見当が付いてしまうだろうが、だからと言ってだれることも、興味を失わせることもない。
結末ももう少しどうにかできたと思うが、続編はもちろんのこと、今後作者の腕が上がっていけば、さらなる良作を生み出せることは間違いない。
もっと早く読んでおくべきだった。
14.1.24
評価:★★★☆ 7
首なし死体の発見は事件の始まりに過ぎなかった。
胴体、右手、左手、右足、左足と身体の一部を切り取られた死体が次々と発見される。犯人は死体のパーツを集め新たな人間を造り出そうとしているのか?
そして混迷を極める捜査本部に、甦った死体を名乗る「デッドマン」からのメールが届く。
2012年横溝正史ミステリ大賞。
~感想~
作中でほのめかされる通り、島田荘司御大へのリスペクトが感じられる秀作。
さすがに他社の作品なので名前こそ伏せられているものの御大のデビュー作「占星術殺人事件」をなぞるような展開で、そのものズバリ「アゾート殺人事件」という名称まで出てくる。
だが「占星術」と思いきや終わってみれば「●●●●(これも島田作品)」という構成も心憎く、御大ファンにはなによりのご褒美である。
いささか類型的だが魅力ある主要キャラたちを描く筆さばきも軽快で、伏線があからさますぎ大半の読者はデッドマンの正体に見当が付いてしまうだろうが、だからと言ってだれることも、興味を失わせることもない。
結末ももう少しどうにかできたと思うが、続編はもちろんのこと、今後作者の腕が上がっていけば、さらなる良作を生み出せることは間違いない。
もっと早く読んでおくべきだった。
14.1.24
評価:★★★☆ 7