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オカルト三国志  安全地帯の噂

2019年05月12日 | オカルト三国志
「英雄記」に曰く。
「燕国の南の果て、趙国の北の果てに、中央が裂けた大きな砥石のような場所がある。この中だけが、世の中から身を隠すことができる」という童謡が流行した。
これを聞いた公孫瓚(こうそんさん)は歌われた場所を探し、易京(えきけい)が該当すると考え、そこに要塞を築いた。
守りは固かったが、孤立した配下を見捨てたために人望を失い、ついに敗れて公孫瓚は自害した。

三国志に注釈を付けた裴松之(はいしょうし)曰く。
こうした童謡には、対応した事実が現れるものだが、記述にはそれが見当たらない。おそらくこの童謡は公孫瓚に敵対する誰かが、易京に籠もらせるためにわざと流行らせたものだろう。
しかし公孫瓚は野心深く、せっかく築いた要塞から打って出た。敗れるのは当然のことである。
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