~あらすじ~
東京でエボラ出血熱の感染者が発見され、第一次感染者と思われる赤毛の女の行方を警察は追う。
国立微生物医学研究所ではウイルスの漏出が疑われ、それを探っていた新聞記者も襲われ、事態は混沌としていく。
~感想~
加点方式、あるいは減点方式で採点すれば間違いなく90点を超える、高い完成度を誇る良作。
タイトルとあらすじだけ見るとパンデミック・パニックが始まりそうだが、エボラ出血熱はさほど蔓延せず、感染経路をたどる捜査と推理が丹念に描かれる。
一見地味なそれが実に読ませ、新聞記者、刑事、医研の所員らがそれぞれの視点から事件を追い、各自の持つ手掛かりが次第につながっていくのが実に上手い。
終盤にはそれまで見えていた巨大なミスディレクションの陰から意外な真相が現れ、それとともに犯人の正体や犯行の契機が豊富な伏線に支えられ浮かび上がるのだからたまらない。
専門家も舌を巻くほどの確かな知識にも裏打ちされた、丁寧な仕事ぶりの光る良作である。
22.7.30
評価:★★★☆ 7
東京でエボラ出血熱の感染者が発見され、第一次感染者と思われる赤毛の女の行方を警察は追う。
国立微生物医学研究所ではウイルスの漏出が疑われ、それを探っていた新聞記者も襲われ、事態は混沌としていく。
~感想~
加点方式、あるいは減点方式で採点すれば間違いなく90点を超える、高い完成度を誇る良作。
タイトルとあらすじだけ見るとパンデミック・パニックが始まりそうだが、エボラ出血熱はさほど蔓延せず、感染経路をたどる捜査と推理が丹念に描かれる。
一見地味なそれが実に読ませ、新聞記者、刑事、医研の所員らがそれぞれの視点から事件を追い、各自の持つ手掛かりが次第につながっていくのが実に上手い。
終盤にはそれまで見えていた巨大なミスディレクションの陰から意外な真相が現れ、それとともに犯人の正体や犯行の契機が豊富な伏線に支えられ浮かび上がるのだからたまらない。
専門家も舌を巻くほどの確かな知識にも裏打ちされた、丁寧な仕事ぶりの光る良作である。
22.7.30
評価:★★★☆ 7