~あらすじ~
死期を迎えた母から息子への手紙。なぜ婚前はあれだけ褒めて結婚を勧めていた嫁を、母はあんなにも厳しくいびるようになったのか。そこにはある理由が記されていた…母の手紙
他9編収録。
~感想~
冒頭4編を読み、今回はミステリ味のない恋愛小説かと思っていたところに不意打ちで叩き込まれる「母の手紙」の破壊力たるや。
日常の謎の中にとんでもない発想をぶち込む連城短編の中でも屈指の、いやそれどころかオールタイムベスト級の代物で、読者は度肝を抜かれるとともに「連城なんつーことを考えるんだよ!」と頭を抱えることだろう。
調べたところアンソロジー「連城三紀彦レジェンド」で推薦した伊坂幸太郎をはじめ連城のベスト短編に挙げる人がいるのはもちろんのこと、いわゆる名刺代わりの10冊やベストテンにすら入れられているのもちらほら見掛けた。
「人が変わったように嫁いびりをする母親」というありきたりの設定からこんな想像だにしない真相を導き出す連城は本当に恐ろしい。
なお文春文庫版の解説はノータイムで真相を明かしているので要注意のこと。
「母の手紙」の話しかしなかったが、この一編のためだけに読んでも全く損はないのでぜひ探して欲しい。
23.7.11
評価:★★★☆ 7
死期を迎えた母から息子への手紙。なぜ婚前はあれだけ褒めて結婚を勧めていた嫁を、母はあんなにも厳しくいびるようになったのか。そこにはある理由が記されていた…母の手紙
他9編収録。
~感想~
冒頭4編を読み、今回はミステリ味のない恋愛小説かと思っていたところに不意打ちで叩き込まれる「母の手紙」の破壊力たるや。
日常の謎の中にとんでもない発想をぶち込む連城短編の中でも屈指の、いやそれどころかオールタイムベスト級の代物で、読者は度肝を抜かれるとともに「連城なんつーことを考えるんだよ!」と頭を抱えることだろう。
調べたところアンソロジー「連城三紀彦レジェンド」で推薦した伊坂幸太郎をはじめ連城のベスト短編に挙げる人がいるのはもちろんのこと、いわゆる名刺代わりの10冊やベストテンにすら入れられているのもちらほら見掛けた。
「人が変わったように嫁いびりをする母親」というありきたりの設定からこんな想像だにしない真相を導き出す連城は本当に恐ろしい。
なお文春文庫版の解説はノータイムで真相を明かしているので要注意のこと。
「母の手紙」の話しかしなかったが、この一編のためだけに読んでも全く損はないのでぜひ探して欲しい。
23.7.11
評価:★★★☆ 7