~あらすじ~
人為的に明晰夢を起こし、数人でそれを共有するユメトピア。
現実ではナルコレプシーに悩まされる蝶野は被験者として夢の世界を満喫する。
しかし被験者の一人が犠牲となり、現実でも死体として発見された。
夢と現実はリンクしているのか?
~感想~
後に「#真相をお話しします」で年間ランキングを賑わせる作者のデビュー2作目。
夢の世界というなんでもありの舞台に、特殊設定ミステリとして必要な制約を上手く掛けつつ、本格ミステリとしてまとめ上げた快作で、まずユメトピアという設定が(名前はアレだけど)素晴らしい。
夢の世界と現実の姿は同じとは限らず、登場人物の多くには意外な正体があり、ゲーム「カリギュラ」を思い出させる。
夢での死と現実での死をリンクさせる方法自体は拍子抜けするほど単純ながら、それを実現させるため実に特殊設定ミステリらしいトリック・条件・伏線を用意しており、しかも伏線は序盤からあからさまにぬけぬけと、それも何度も記され、条件も単純明快にして納得の代物で素晴らしい。これまで書かれた夢を題材にしたミステリの中ではトップクラスの仕上がりではなかろうか。
作者がこの時点でもっと著名であれば「#真相をお話しします」よりひと足早くランキングを席巻したに違いない、隠れた良作ミステリである。
24.9.29
評価:★★★★☆ 9
人為的に明晰夢を起こし、数人でそれを共有するユメトピア。
現実ではナルコレプシーに悩まされる蝶野は被験者として夢の世界を満喫する。
しかし被験者の一人が犠牲となり、現実でも死体として発見された。
夢と現実はリンクしているのか?
~感想~
後に「#真相をお話しします」で年間ランキングを賑わせる作者のデビュー2作目。
夢の世界というなんでもありの舞台に、特殊設定ミステリとして必要な制約を上手く掛けつつ、本格ミステリとしてまとめ上げた快作で、まずユメトピアという設定が(名前はアレだけど)素晴らしい。
夢の世界と現実の姿は同じとは限らず、登場人物の多くには意外な正体があり、ゲーム「カリギュラ」を思い出させる。
夢での死と現実での死をリンクさせる方法自体は拍子抜けするほど単純ながら、それを実現させるため実に特殊設定ミステリらしいトリック・条件・伏線を用意しており、しかも伏線は序盤からあからさまにぬけぬけと、それも何度も記され、条件も単純明快にして納得の代物で素晴らしい。これまで書かれた夢を題材にしたミステリの中ではトップクラスの仕上がりではなかろうか。
作者がこの時点でもっと著名であれば「#真相をお話しします」よりひと足早くランキングを席巻したに違いない、隠れた良作ミステリである。
24.9.29
評価:★★★★☆ 9