トランプ政権で発足前から有力なブレーンといわれたピーター・ヴァロの活動がマスコミから消えている。インターネットで見るとまだ政権内にはいるようだが影響力はあまりないようだ。
対中強硬派として期待されていたが、トランプとそりが合わなくなったのか。あるいは利害が一致しなくなったのか。最近追放されたが影の大統領と呼ばれたバノンと対立したのか。とにかくトランプ政権の対中政策の行方を占うにはナヴァロの処遇が焦点となろう。
トランプは「あきんど」として「ドリームボート ツー チャイナ」の幻想が強い。バノンも対中政策では強硬ではなかったようだ。バノンの関心はもっぱらメキシコの壁とかイスラム諸国からの移民制限に限られていたようである。
本気で現在アジアの匈奴であるシナを退治するためには今のトランプのやり方では絶対に効果がない。前にも書いたが、対中対決は当座のウィン・ウィン関係はありえない。アメリカだけが勝つというウィン・ロスの関係の道も平たんではないだろう。アメリカの守銭奴グローバル企業が中国の買弁と成り下がっている状況である。両国は経済的に骨がらみの関係にある。本当に退治するなら、短期的にはロス・ロスの関係を耐えなければならない。
そして最後は底力のあるほうの一方的勝利となる。すなわちアメリカが勝つ。「あきんど」トランプにはどうもその度胸がないようだ。短期的なアメリカの大商人の利益や労働者へのおべっか(つまり雇用維持、トランプの生命線でもある)を優先するだろうからいつまでたっても対中政策も北朝鮮対策も効果は出ない。
ピ-ター・ナヴァロを重用すれば活路は開けるだろう。