東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

世襲政治家論1

2012-12-27 07:55:06 | 国際・政治
安倍内閣でもかなり世襲が多いらしい。世襲という概念そのものはニュートラルでいい、悪いとは別の問題である。

ここが同じ世襲といっても医者の世界とは全くことなる。医者の場合、世襲は悪である。知能の劣化、モラルの退廃は世襲医者に顕著に現れる。

医学の進歩は認める。医学は科学であることも認めてよろしい(しぶしぶであるが)。山中伸哉教授や最先端の探求者の成果には敬意を払っている。

しかし、プラクテイショナーのレベルでは世襲医者は非常に危険である。いわば知能の低いガンマニアが最新式の強力な武器をもてあそぶような世界である。

開業医はいうに及ばず、私大の大学病院などもきわめて危険である。町医者ではむしろ年寄りの旧態依然とした医者のほうば無難である。新しいことはやらず、昔ながらの穏やかな処方をしているぶんには副作用も少ない道理である。

政治家の世襲が多いのは日本の代議員政治が成熟期(別の言葉で言えば停滞期)に入っているからである。明治維新のときにはどうだったか。日本には大量に、国民の数に不釣り合いな数の世襲政治家がいたのだね。いわゆるサムライである。

その侍が明治維新を引き継いだからこれも世襲と言える。しかし、世襲政治家というよりかは予備軍であったわけだ。上士や家老と言われる人間が引っ込んで、指をくわえて下働きをしていた下級武士がしゃしゃり出た。

じゃによって、これは世襲とも言えるが、世襲とも言えない。とにかく、統治技術は知っているし、統治機構も熟知していたことは間違いない。民主党とは違ったわけね。