東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

トランプの「ドリームボート・ツー・チャイナ」願望を暴く

2016-05-06 09:11:10 | 大統領選挙

#トランプは因業なあきんど

トランプが共和党の候補にほぼ決まったようだが、日本に対する発言はますます狂人的になってきた。日本での報道を読むと(あるいは見ると)、発言の比重がシフトして来ている。

最初はメキシコとの国境に壁を作るということで注目を集めたが、その内にチャイナ、日本を貿易問題で標的にし始めた。ところが最近では日本に対する発言ばかりが報道されるが、これは彼の実際の発言の傾向や量を的確に反映しているのか。

日本については貿易問題からシフトして、米軍駐留費用の全額負担や日本からの撤退をあじっているようだ。それにつれて、中国への言及がまったくなくなった(=日本では報道されなくなった)。このシフトは分析論評の重要な論点だろう。

習金平(近だっけ)が先頃アメリカを訪問した時は上陸草々シアトルでジャンボを300機注文してアメリカの頬をひっぱたいた。いかにも田舎者のやることだ。しかし、オバマはそのシグナルを無視した。アメリカをあきんどの国と馬鹿にするなよ、ということである。

トランプは因業なあきんどである。彼ならジャンボ100機でも中国に尻尾を振っただろう。トランプのチャイナ人脈を徹底的に取材すべきである。このところ第三国の関係する外交戦で日本はチャイナに連敗中である。

これまでの大統領候補キャンペーン中に中国がトランプに働きかけたことは明白と思われる。日本の政治家はアメリカの歴史的な「ドリームボート ツー チャイナ」願望に細心の注意を払う必要がある。ペリーの黒船以来、ヤンキーの目標は中国である。

19世紀中葉既に南回りの経路は欧州勢に押さえられていた。太平洋を北上するルートには徳川幕府が立ちはだかっていた。ペリーの開国要求の目的はチャイナ・ルートの確保以外にはありえなかった。

第二次世界大戦の重要な原因は日本がすでに大陸を押さえ、アメリカの求める満州の利権要求をはねつけたからである。北一輝が論文で主張した様に満州の鉄道利権の一部でもヤンキーに投げ与えておけば太平洋戦争は起こらなかったであろう。

日本は日本兵の血で購った利権は一円でもアメリカにやれぬと突っぱねた。あまつさえ、欧米からの秘密援蒋ルートとなっていたビルマ・ベトナムルートを遮断するために今のベトナム全土に進駐した。南ベトナムからはアメリカの植民地フィリピンまでは一またぎである。

日本の外交当局の手腕には一抹の不安をいだく。禍を転じて福となすきっかけにしてもらいたい。もっともまだトランプと決まった訳ではないがね。


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