昨日までは、雨交じりの雪というか霙というべきかで、この地方は冬の白い美しさでなくなっていた。今日は爆弾低気圧とか言う台風並みの低気圧が荒れ狂っている。
雪の降らなかったスキー場では、つい先日神主を呼んで雪乞いをやっていた。そのスキ ー場がこの大雪と風で遭難者が、この爆弾低気圧で相次いでいるという。なんともこっけいな話であるが、異常気象こそが温暖化の真の姿である。
私たちの住む、根室地方で酪農が盛んなのは、冷涼な気候のため草しか採ることができないからに他ならない。ところが、地球が全体に暖かくなれば、われわれのような北国では、換金作物ができるから歓迎する向きもなくはない。
温暖化になれば、このあたりでも米が収穫できるようになるのであれば、土地だけは広いので、大いに歓迎するべきだと思ってみた。が、温暖化に実体は、単に気温が上昇することではなく、異常気象になるということのほうがむしろ、温暖化の本質なのである。今回の爆弾低気圧などのその一例ではないだろうか。
「環境保護して地球を救ういましょう」などのスローガンを良く見るが、地球の気温の変動は現在の温暖化をはるかに上回る規模で、無数に繰り返されてきた。それが地球自身の息吹であり、地球の鼓動である。
温暖化は地球の危機ではない。地球に現在住んでいる人類などにとっての危機なのである。思い上がった人類への戒めでもある。