中国の経済成長がとどまることを知らない。4年連続で、二桁の成長をしている。昨年は10.7%だそうである。
ところがこの悠久の国は、世界に対して「我々は発展途上国である」といってはばからない。だから、京都議定書の枠組みから外れると、未だに石炭への依存が高く、毎年5,000人ほどが炭鉱事故で亡くなっているが、石炭の煙を吐き放題である。
中国には、30年近行っていない。文化大革命の残滓があちこちにあるころに、何度か訪れたことがある。中国の、建国の父毛沢東が自らの権力を築くために行なった行状は、次第に明らかになっている。とりわけ、文化大革命が中国にもたらした犯罪的な行為は、彼の業績と相殺されて余るとされて、未だに偉大な革命家、中国人民の解放者としてその地位を保証されている。
中国の無節操と思えるこのところの経済成長は、過去に自国がイギリスなど欧米に侵略された り日本の軍事侵攻を受けたりした、ツケのようなものだと思っている。小さな国なら、それも一理あるかと思ったりもできなくないが、何せ世界最大の人口を誇る国である。世界、あるいは地球に及ぼす影響などを考慮するような大人になって欲しいものである。
インドの経済成長も目を見張るものがあるが、中国とインドがきわめて良好な関係にある。この2国で30億人近くなる。世界の人口の4割にもなる。インドは、少子化政策をやってきた中国よりも、若者のしめる割合が高く活力があり、まもなく中国を追い越す勢いである。
このインドも、発展途上国である。これに経済成長のために京都議定書を拒否したアメリカが加わって、地球温暖化はとどまることを知らない。