そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

平和憲法の何が悪い

2007-01-05 | 安倍晋三

安倍首相は新年の挨拶で、憲法改正を参議院選挙の争点にあげた。この坊ちゃん首相Photo_61は、就任以来従前の発言に蓋をしている感があるが、憲法については改正する発言してはばからない。民主党が完全な護 憲正当でないことを見越しての発言だと思われる。

世界にほとんど唯一と思われる「軍事力」を持たないとする、平和憲法をもう古いから、占領軍に押し付けられたという、二つの根拠で平和憲法をなくそうというのである。

占領軍に押し付けられたものであるというのは、決定権がアメリカにあっただけのことである。実際にはかなり日本の学者や、第1次世界大戦後の再軍備への反省点などを盛り込んだ、国際連盟の考え方が生かされている。日本も国際連盟の常任理事国であったし、ドイツなどの再軍備が教訓化されたものである。

もう一つ、平和憲法のどこが古くなったのであろうか。古い方が良いものが無数にある。古くなったのは、軍事力がないと国家として成り立たないと思うほうが、よっぽど古い考えである。平和が古い考え方だとでもいうのであろうか。

North_korea_has_finally_moved_ahead_with_3 それにしても厄介なのは、北朝鮮という国民を飢えさせてまで核兵器を持つ隣国の存在である。改憲派にとってはまことにありがたい存在である。「北朝鮮が攻めてきたらどうする」というフレーズは国民に判り易い。北朝鮮に持続的な戦闘能力などないことは、ちょっと分析すれば判ることである。北朝鮮は、自分たちの行動が隣国の軍事力補強に利用されていることに気がつかないのであろうか。厄介な国である。

本当は、平和憲法をその精神通り運用していれば、北朝鮮も決してこんなことはしなかっただろうし、もし今回のようなことを行なったとしても、仲介ができる立場を持てたはずである。他の国の紛争にしても、国連が大きな力を持てなくなった今だからこそ、中立あるいは軍事力を持たない平和の立場から発言力を高めることができたはずである。

世界有数の軍事力を持ち、先の戦争を賛美する靖国神社に参拝する首脳を持つ現状ではそれはかなわないことである。こうした連中にとってこそ、平和憲法が邪魔なのである。

平和憲法下でも現在程度の軍事力は持つことができるし、戦闘を一度も行なってはいないのは、この平和憲法のおかげである。日本の平和憲法が危機に立たされている。

平和憲法のどこが悪い!

コメント (2)
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