中東の大国はイランである。人口もさることながら資源が豊富にあることと、周辺の国家 と異なりほとんど単一民族(ペルシャ系)で、シーア派がほとんどであることから、団結力も強いものがある。かつて、対アフガニスタン、イラク対策としてアメリカがテコ入れしたことは周知の事実である。
この国が長年宿敵としていたのが、アフガニスタンとイラクである。この6年で、このイラクにとって厄介な国をアメリカがほとんど潰してくれたのである。イラクは、のびのびとした状 態にしてくれた、アメリカに感謝してことであろう。
このところの、アメリカのイラク増派は8万人になるといわれているが、イラクにこれほど必要であろうか。また、ペルシャ湾に2隻の空母が配備されていることも、イランを見据えたもので、極めて不穏な動きである。
アメリカは、イランをテロ国家として交渉の相手にしていない。中東に不案内のライス長官もなすすべもなく。これ幸いと、イランは核開発に突き進んでいる。アメリカが、中東に民主国家を作るなどと、大量破壊兵器の見つからなかった次の理由にしたが、イランはれっきとした選挙を行なった、大統領がいる民主国家ではないか。
アメリカはイランが中南米の国家などの非同盟諸国と、反米路線に走る理由を理解する 能力がない。日本は資源の開発から協力する関係にあり、とても経済制裁などできる立場にない。アフマディネジャドはそのあたりを見越した行動をとっている。
アメリカがイラク侵攻する義は、核開発しかないが、インドやパキスタンと異なる理由を持ち合わせているのだろうか。そうなると、アメリカは紛れもなく経済的にも政治的にも、破綻への道をあるこことになる。中東の大国イラン情勢がこれからの、世界情勢の目になる。