そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

公明党の言論弾圧

2009-09-04 | 政治と金

一昨日(9月2日)の北海道新聞の夕刊の片隅に「手帳持ち去り訴訟、矢野氏の勝訴が確定」とする、小さな記事があった。一般の人は、この記事を見ても内容が良く理解でいないと思われる。

090903 数日前に、私のところに酪農家の友人が本を置いて行った。『「黒い手帖」裁判全記録』矢野絢也著、講談社刊、という本である。この本を見ていなければ、私も見落としたかも知れない。

元公明党の委員長である、矢野絢也氏が公明党の国会議員3名に長年書きためた、手帳を持ち去られた事件で、最高裁は矢野氏の訴えを認め、手帖の返却と300万円の支払いを命じたのである。事件は極めて陰湿で、公明党と創価学会の幹部が次々と何度も訪れて、手帖の提出を強要したのであった。

問題の発端は、この事件の約10年前に評論家として矢野絢也氏が、文藝春秋に書かれた記事の内容訂正と、説明にある。矢野氏はかなりのメモ魔らしく、手帖は100冊以上に及んでいる。公明党は、その謝罪として住宅を売って数億の金の提出と評論家活動の停止、それと手帳の提出を迫った。身の危険を感じて、矢野氏は手帳を提出したとのことである。この事実を最高裁判所が認めたということである。

これは明らかに言論弾圧である。創価学会はこれまで何度もこうした事件を起こしてきた。藤原公達への言論弾圧事件。池田大作の女性スキャンダルの月間ペン事件、ルノアール絵画事件、捨て金庫事件など枚挙見いとまがない。

元公明党委員長の矢野氏は著書の中で、公明党は実質的には創価学会の下働きをしてるにすぎないと暴露している。結党当時は、東西対立を反映した55年体制の中で、中道を志し健全であったとしている。今や、池田大作を守りするためなら何でもやる政党になってしまった。

公明党は、自民党などと組むことで政権与党になって、本来持っていた崇高な理念を失い、政教一体の哀れな権力志向の政党に堕したのである。小選挙区全員落選は当然の結果である。ネガティブキャンペーンを繰り返し、比例区でも自民党支持者からも支援を失ってしまった。

中道とは、穏健な野党のことである。党の政策を検証することなく、創価学会員は本能的に支持する。自浄作用もなくなった政党は大きな転機に立っていると言える。

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