そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

温暖化に異論を唱える学者もいるが

2009-09-20 | 政治と金

地球温暖化に異論を唱える学者が少なからずいる。彼らの主張に目を通すと、門外漢のものにとっては簡単に納得してしまうが、やはり現実に起きていることは異常気象であることには間違いない。

北極圏の海洋を覆っていた氷が極端に少なくなっている。これに乗じて、採掘しやすくなったロシアなど周辺諸国が、シロクマの生活圏が脅かされる現実などお構いなしに、石油の利権を求めて争っている。

モンゴルの放牧地帯では、土地の乾燥と住宅の亀裂や崩壊などが始まっている。地下の永久凍土が溶け始めているのである。牧畜に深刻な影響が起き始めている。調査する学者は、永久凍土が過去に封じ込めていた、CO2融解とともに吐き出していると警告している。

温暖化現象に否定的な学者たちは、通常のサイクルの温暖化現象であると言い切る。55_2またCO2は重い気体なので、温暖化とは無縁のものであるとしている。温暖化しても、寒冷地の農作物 収量が増えるために心配ないと断言する。

しかし、長年少なからず農業を通じて自然界に接してる者にとって、ここ10年ほどの期間に起きていることは、温暖化であるかもしれないが異常気象であることだけは確かである。夏は暑い年もあるが寒いことが少なくないが秋は確実に暖かくなっている。秋の牧草の伸びは著しいものがある。過去の経験は役に立たない。冬も木の凍裂がほとんどなくなり、とても暖かい日が続いたりする。

気候変動の変化が徐々に起きるのでもなく、恒例となるわけでもないのである。今年3日と開けずに雨が降る。全体として温暖化といよりも、異常気象に思える。しかも、極めて短期間の変化である。通常の地球規模の変化として見るには極端に短く、学者たちの説明が十分でない。

何よりも、高度な生活を営むために、先進国は異常と思えるエネルギーや地球資源を一方的に浪費している。そのことの反省が、地球上に同居する途上国の人たちに対して先ずしなければならないことである。その意味でも、鳩山内閣の25%削減の意味は支持されるべきであろう。

異常気象は農作物の収量を確実に減らす。ヒマラヤの氷河の減少は、世界1、2の人口を誇る中国とインドの水資源に深刻な影響を及ぼし、食料の供給が足らなくなることが予測される。温暖化などないと主張する学者は、フィールドの出て実体を認識するべきである。

コメント (4)
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