経団連が毎年行っている政党評価を今年は見送るそうである。各政党をAからEまでの5段階の評価を加えていた。そのおかげで、昨年は自民党が29億円も政治献金をいただいていた。民主党は1億円である。
ことしの経団連の評価を注目していたところであるが、予想外に見送ると来た。それでも自民党を応援しますと、性根の座った判断をするかと思ったが、見送ると来た。まるで官僚のような経団連の判断である。
この裏には、到底自民党の再生はかなわぬとする判断があったのであろう。政権交代後も民主党はメディアの使い方が巧みで、予想以上に国民受けている。多少の不便さが生じても、これもあれも自民党の悪政の尻拭いであれば、国民は当分我慢するような流れである。
自民党は、最悪と思われる選択を総裁選挙で行った。もっとも民主党に近い派閥から選んだ総裁は、あれにもこれにもウンウンと理解を示す谷垣禎一である。タイプとして、経団連のお好みでない。それでも、自民党は政治献金をおねだりするのであろうか。
今回の経団連の政党判断の見送りで、はっきりしたのは御手洗会長が、政党を峻別しない政策本位で判断すると、総選挙前後に語っていたことがウソだったことがはっきりした。これで一貫して経団連は、自民党を支援だけに稼働していたといえる。5段階の政党評価も、単なるつじつま合わせでしかなかったことになる。
経団連も、会長職を古株が次々引き継ぐスタイルから脱却して、それこそ政権交代に近い人事をしなければ、時代から取り残されることになる。もう取り残されているかもしれないが・・・