アフガニスタンのケシ栽培による、ヘロインやアヘンで世界各国で10万人もの死亡者が出ていると、国際薬物犯罪事務所(UNODC)が発表した。ケシの栽培は主にテロ資金源になり、タリバンを経済的に支えている。
アフガニスタンの麻薬は、世界で約1500万の人たちが利用しているとのことである。北大西洋条約機構(NATO)加盟国では、この8年間でアフガニスタンで戦死したそれぞれの国の兵士の総数の約8倍にもなるとのことである。
麻薬市場は650億ドル(約6兆円)にもなる。タリバンが資金源として、なんとも確保したいのも解らないでもない。タリバンはケシの栽培から販売まで深く関与し、6億ドルの資金を稼いだと推察される。本来なら小麦などの栽培が望まれる地であても、ケシの栽培だとその3倍以上の収入になるとのことである。
欧米ロシアに加えて、イランや中国にも流れているとのことである。戦争は単に戦闘による死者だけではなく、多くの健全な産業の育成を阻むことにもなる。麻薬は、効率が良く最も手っ取り早い換金作物である。麻薬は自国ばかりでなく、世界各国の人々まで蝕むことになる。戦争は、銃を持ち人を殺すばかりではなく、健全な平和産業まで潰してしまうのである。
インド洋上で給油するだけで、こうしたことがなくなり真の平和は訪れるのだろうか?平和産業を定着させることが何より必要である。平和産業の典型が農業である。日本はこうした支援をすることが必要なのである。