現在自衛隊員は24万8千人いる。これは国家公務員の40%を超える人数である。財政赤字から、国家公務員の削減が叫ばれ、小泉以降の総理は福田を除いてかなり右寄りの人物である 。とりわけ、安倍晋三は古典的な国粋主義者であった。
一般の国家公務員が、改革の名のもと削減する中、こうした総理は北朝鮮などの脅威を理由に予算の増額と人員を増やしてきた。その結果、自衛隊は国家公務員の40%を占める大所帯になったのである。
東西冷戦が終了して世界各国は軍事予算や人員は削減されている。日本は、世界最貧国の北朝鮮と中国の脅威を理由に、自衛隊を増大させ防衛庁を省に昇格した。
先日植物写真家の講演を聞いた。外来種の異常な広がりを数多く指摘していた。例えばニセアカシアなどは山の一面に広がったりしているが、一握りの植物愛好家の努力でどうにもならない。これに自衛隊が動いてくれれば何とかなるのではないかと、発言されていた。
その他、高山植物の盗掘にも少数の人数では対応できない。高山であればなおさらである。こうしたことにも自衛隊が活躍できないのかと思ったりもする。災害だけでなくこうした人海作戦でなければ対応できないことに動いてくれると、国家に貢献したことになる。
国家予算の半分を軍事費に費やし、やっと作った核兵器を仮にりに使ったとしても、持続的な攻撃などできるはずもない。北朝鮮は、軍事費が国民生活を省みない結果になることを教えてくれている。日本が仮想敵国としていた、あれほど強大なソビエトでさえ侵攻することもなかった。強大な軍隊を持つと、平和になると考えるのは本末転倒の考え方である。
高齢化社会が進む現状に、国家公務員のほぼ半数を占める自衛隊など必要はない。予算を削るなら真っ先に自衛隊員を削減し、防衛予算を減らすべきである。