そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

中国封じ込め対米従属の安倍に未来はあるか

2013-01-11 | アメリカ

 安倍政権発足早々にミャンマーに麻生副総理を派遣した。次に岸田外務大South_china_sea_dispute臣を、フィリッピン、シンガポール、ブルネイ、オーストラリア訪問している。更に、安倍首相はベトナム、インドネシア、タイの訪問を計画している。

これは民主党政権で就任早々に鳩山が打ち出した、均等外交の延長となる東アジア構想に類似するが、実態は全く異なるものである。 

安倍の思惑は、中国の封じ込めあるいは対抗するためのものである。ベトナムフィリッピンとは、領土問題の共有を通じて中国と対抗するためである。

早々と岸田外相は、フィリッピンと相互の海上安全保障連携強化の一致を表明してPhotoいる。 

安倍政権がロシアと領土問題を話し合うポーズを見せるのは、ロシアが天然ガスの売り場所を失くしたからである。EUは突如として、天然ガスの価格を半額近くまで値切ってきた。困ったロシアは、北極海ルートの開発などをして、地理的に身近な日本を、何かと問題を起こす中国より売り込み易いと見たからであろう。プPhoto_2
ーチンは領土問題を、馬の前にぶら下げた人参のように疑似餌にしているのである。

プーチンは中国に、中東やアフリカで出し抜かれている。日本の中国封じ込めを間接的に支援する。 

ミャンマーへは軍事政権に対して、西側諸国が経済封鎖する最中に、中国が進出してきたのであるが、これに対抗するための、民主化を褒めちぎったアメリカの後追いとなる形での進出である。 

こうした一時の勢いを失くしたアメリカ従属外交と、あらゆる意味で躍進著しい中国の封じ込め外交は、いずれ軋轢が生じることになる。その一つの象徴が、朝鮮半島との関係である。 

安倍政権の経済対策と外交は、良くも悪くも民主党政権とは際立っている。こうしたことを背景に、安倍政権は一定の時間国民の支持を受けることになるであろう。

しかしながら、安倍政権の外交は対米従属に他ならないが、オバマはどうやら安倍を嫌ったようである。1月の訪米は流れた。2期目のオバマは、ブッシュの残した中東の軍隊の縛りから解放され、脱新自由主義、脱ネオコン路線にシフトすると言われている。安倍はレーガンとブッシュの影を追い、オバマに袖にされるかもしれない。安倍外交は大きなリスクを背負いながら船出した。

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