上記この写真は、福島原発事故の後緊急避難勧告されなかった、飯館村の除染された表土の山である。農民にとって表土とは命である。この山は中間貯蔵に持ってゆく前の前の段階であるが、これすら持ち込めるところがない。
安倍首相は、「福島の復興失くして日本の再生はない」という、フレーズを繰り返している。今回の総選挙で勝利宣言をした、安倍首相は原発再稼働へと早くも動きだした。この言葉が嘘であることは、総選挙後の勝利宣言の後の動きではっきりしてきた。
すでに事実上ゴーサインが出ている川内原発それに次ぐ高浜原発、建設中の大間原発も審査申請をした。大間原発は、すでに破たんが明確になっているMOX燃料だけを使うものである。しかも対岸の函館には何のお話もない。
ベースロード電源と、原発を位置づけた自民党がとった当然の結果である。自民党に投票した人たちはそのことを実感するべきである。
勝利宣言の中で「7月1日の閣議決定も認められた」と発言している。もちろん集団的自衛権行使容認のことである。年明けに早速関連法案がゾロゾロ出てくることになろう。
あきらかな憲法違反であるが、そんなことどこ吹く風である。この国の再軍備への道である。
防衛省はこれまで事実上禁止されていた、武器輸出に向けて部品の打診を各国に行った。兵器を「防衛装備」と言い換えて、輸出を「移転」と言葉遊びで、兵器の輸出を隠ぺいしたからである。日本の高度な技術を求めて、すでに多くの兵器会社が秋以降打診にきている。こんなことで良いのか。平和国家日本は、安倍晋三の「積極的平和主義」という好戦的政策で、一気に軍事化が進行している。
何よりも、アベノミクスが支持されたと動き出すことで、格差が一気に進行することになる。最早格差というより、差別に近い状態となる。国土を強靭化するという土木事業が留まることを知らず、財政赤字が一気に進むことになる。成長戦略は富の偏在を促すだけで、地方再生を本気で取り組むなら、TPPから脱却することであるが、それもかなうわけもない。
安倍政権の再稼働ほど危険なことはないのである。