
腹心の友の加計孝太郎が獣医学部の新設を希望していたのをいつ知ったかを、安倍晋三は二転三転させている。国家戦略特区の申請があった、1月20日に知ったと信じられない嘘をついた。腹心の友との忌憚のない時間を何度も過ごす安倍晋三である。知らないはずがないが、安倍が知ったと答えたのは、仮に請託が行われたと指摘されても逃れられる、最も安全な時間を選んだだけである。それが今年の1月20日である。過去には閣議決定してまで2011年に知っていたというのであるが、だとすればその後の事業申請者との会食は違法となる。そのための虚言である。それ以外の理由はない。
経済特区だの戦略特区だのと急な質問で間違えて答えたというのであるが、事前にこのことは通知してあるという言葉を無視して、前言を撤回した。周辺でなにを指摘されようが、公的な立場の人間が国権の最高機関の場所で、平気で前言を撤回するのである。安倍一強の真骨頂である。丁寧とか真摯にとかという言葉を軽々しく使う安倍晋三の傲慢な態姿勢である。
口調が丁寧になったとか、野次に反応しなくなったとか、手もみをしながら答える姿勢に騙されてはならない。重要なことについては何の説明もしていない。
取り巻きも同じである。加計に決まる前から、工事は始まるし高圧電流の設置の申請はしてしまっているし、今治の職員を特段の配慮で官邸に招き入れるし、加計ありきがありありである。工事単価が異常に高く、請負い業者が自民党幹部の遠戚である。
もっとも今治の職員が官邸に来た記録は残っていない。今治には記録が残っているが、官邸にはない。破棄したとのことであるが、官邸のセキュリティーは地方自治体以下である。
年に7回も会食を重ね4回もゴルフをした腹心の友の加計の、最大の関心事について全く知らなかったとは、疑惑の穴をさらに大きくしただけである。加計学園の獣医学部の新設の認可はするべきでない。