そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

核兵器禁止条約を無視する被爆国日本

2017-07-09 | 
これほど情けないことがあるだろうか。日本は世界唯一の被爆国家である。日本の被爆者(Hibakusya)たちが先頭に立って進めた、核兵器は非人道的兵器で使用に違法性を明文化した核兵器禁止条約(Nuclear Weapons Convention:NWC)に、何の不足があるというのであろうか。日本は被爆の歴史を教訓化しない選択をした。
この条約は、核兵器の使用や開発、実験、製造、保有だけでなく、核使用の恫喝をも禁じた画期的な国際条約である。124カ国が投票に参加し、うち122カ国が賛成、オランダ1カ国が反対に回り、シンガポールは棄権し、米英仏ロ中の核保有5カ国と、インドや北朝鮮などの実質的な核保有国、米国の「核の傘」に依存する日本や韓国、ドイツなどは、この交渉に参加していない。 
核保有国と非保有国の話し合いをしなければならないとか、橋渡しをするなどとはどう考えても通らない理屈である。広島出身の岸田外相は明かに政権下で翻意している。アメリカを向いたままの、安倍政権の姿がここから見える。中東の人たちは、核兵器を投下された国の核に庇護される国家を理解してくれない。国連の日本関係者の職員などの言葉少なく重苦しい発言しかしていない。安倍晋三の選を周辺は積極的ではない。
とりわけ、安倍晋三のバカぶりはすでに頂点に達している。核兵器禁止条約を無視する安倍晋三は、存在そのものがすでに非人道的ですらある。「バカが権力を握っている、メディアは知らせるべきである」と発言したのは大谷昭宏氏である。都議選の結果から、やっと安倍に秋波を見たメディア側からの発言が出てきたといった感じである。
核兵器はすでに抑止力としての意味を失っている。北朝鮮にみられるように政治的な外交カードの意味しかない。使用を前提にした兵器の時代は終焉している。かといって、他国が所有している以上は、進んで自らが放棄することはなかろう。維持管理の負担から、所有数を減らす交渉は過去何度もあった。それでも良い。核廃絶の道は遠いであろうが、こうした地道な交渉などを積み重ねてこそ、核廃絶への道につながる。何よりも核兵器の違法性を明文化したことの意義は少なくはない。日本が参加しなかったことの意義は極めて大きいが。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港