そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

生物多様性破壊へのCvid-19の報復である

2020-05-20 | 環境保護と循環

新型コロナウイルス・Cvid-19がどこから出たかを巡って、トランプは中国武漢の生物研究所がばら撒いたという喧伝を繰り返している。当然中国は否定するし、敵は中国ではなく共通の敵と戦わなければならないと、何時になく大人の回答をしている。トランプと習近平のどちらにも軍配を揚げたくはない。真贋のほどは不明であっても、野生生物が出所である事はには疑いの余地はない。

アフリカのコンゴやガボンでは、エボラ出血熱がたびたび起こり、ゴリラやチンパンジーが大量に死んでいだ。これまではゴリラやチンパンジーが移動できる範囲内に感染が限られていて、群れが死滅することによって終息していた。大企業がもうけのために森林伐採を進め、森の中に縦横無尽に大型トラックが走る道路をつくり、人々が奥地に入り込み、伐採地周辺には市場ができ、野生動物が売りさばかれるようになった。これまで接触しなかった類人猿とウイルス感染源のコウモリなどが出会う機会が増え、そしてウイルスに感染した野生動物が都市に出荷され、感染した村人たちも発症する前に都市との間を行き来し、こうしてアフリカの熱帯雨林に限られていたエボラ出血熱が、国境をこえてアメリカにあらわれたのだと、京都大学の山際壽一氏が指摘する。人間が野生動物の住み処を破壊することによって、野生動物が減少し、住み処を奪われたウイルスたちが新しい宿主を求めて侵略者である人間にとりつき、人間社会で感染を拡大させているのである。重要なことは生態系や生物多様性を破壊しないことである。
ジャーナリストの河野博子氏は、生物多様性の破壊の実態として、地球上の生物種の総数はおよそ500万~3000万種と想定され、そのうち人間が知っているのは僅か175万種だが、現在そのうちの6割が絶滅の危機に直面していると報告している。(長周新聞参考)
鳥インフルエンザや豚コレラの発症はいわゆる3密状態、つまり閉塞された畜舎で大量の家畜を狭い場所に閉じ込める、大型飼養形態が生んだ疾病といえる。とりわけ鳥インフルエンザは突如として致死率が50%のタイプが残り、ヒトや豚に感染する変異を起こし凶暴化している。
これ等は、大量生産をするために穀物依存の3密飼養形態といえる。大型畜産はヒトから食料を奪い畜産物に変換させる、農業などではなく工業化した形態で、畜産加工業と言われるものである。家畜には生産強制の苦痛を与え、自然界の摂理、家畜の生理を破壊して感染症の拡大をもたらしているといえる。
この3か月はCO2の排泄が極端に抑えられ、空気がきれいになっている。生産性を重視した刑事活動への忠告と言える、Cvid-19からの警告といえる。
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