見慣れた三文芝居がまたまた繰り返される。
過去の税金滞納と差し押さえなどが問題となっていた自民党衆院議員で財務副大臣の神田憲次今日(13日)が辞任した。財務省は国民に納税の義務をお願いし、税金を運用する省庁で彼はこれを管理する立場である。
岸田政権ではこれまで、山田太郎文科政務官、柿沢未途法務副大臣が辞任しているが、それぞれの不祥事である。隠し通せなくなって辞任している。罷免ではない。
神田憲次の場合はこれらとは明らかに異なる。
上記の立場も許されるものではないが、本人は税理士の資格がありその事務所の脱税である。しかも四度も滞納している。このことだけでも異常である。
立場を利用した意図的で極めて悪質なことといえる。1度(2度?)は、差し押さえまで食らっている。ここまでくれば犯罪である。
しかも情けないことには、本人は知らなかったとも発言している。精査して報告するという。議員をやっていて多忙だというのである。議員辞めれば済むことである。
この神田税理士の事案は意図的な脱税を繰り返してきたという他ない。過去に発覚しなかった事例をいくつか経験しているものと推察される。
こうした大臣など国家の中枢に座る資質を著しく欠く人間が悪事が発覚すると、「職務を遂行することで責任を取りたい」先ずは述べる。任命責任者の総理は「遺憾に思う」程度で終えようとする。
そして乗り切れないと、「国会運営に支障をきたす」と辞任する。任命責任者が罷免して責任とるわけでもない。本人が謝罪しているのは、「国会運営を私事で止めるには忍びない」と言いうのである。悪事の反省などではない。
この男の辞任後は、何事もなかったように国会は粛々と審議に入るのである。何事もなかったように。
この三文芝居は自民党の体質というよりDNAそのものである。日本の議会制民主主義が、張りぼてになってしかも破れかぶれである。
追記:神田の税金滞納は9回に及び、差し押さえをされたのが4回であることが判明。最低の男である。