そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

自爆型ドローンという怖ろしい兵器の出現際、際限ない開発

2019-03-06 | 戦争
ドローンが各分野で革命的な活躍をしている。高所からの撮影や、農地を正確にみることから施肥や肥料散布など、都市の再開発や保安などあらゆる産業に、ドローンは貢献しそうである。
しかし、最も革命的な変化が起きそうなのが、兵器としてのドローンである。平和産業から離れ兵器となった、小回りが利くドローンは脅威である。2016年4月にアルメニア軍の輸送機を襲ったドローンは、イスラエルのハロップの自爆型ドローンといわれている。公にされた数少ない初期のドローンの成果といえる。
攻撃するドローンは無人である。小型で低空飛行のためレーダーなどほとんどの探知機器をかいくぐることも可能である。数万円の低価格であるため、テロリストも入手可能であるし、秘匿も運搬も容易である。実際ISも使用していたか、少なくとも入手しようとしていたようである。
極めて細かな標的も、動く標的も遠隔操作で特定ができる。なければ探すこともできる。自爆はもちろんのこと、偵察も可能であるし恐怖心を与えるだけでも効果がある。徘徊型兵器とも特攻兵器ともカミカゼドローンとも称される。直接攻撃を受ける側は恐怖の兵器である。打ち落としたところでさしたる被害を相手に与えない。
イスラエルが開発が進んでいるし、ロシアのカラシニコフ社が新たな開発を手掛けているし、中国もアメリカだって相当開発が進んでいるはずである。

武器というものはこれだけのものを持っていれば安全だというものはない。さらに上回る武器の開発を促すだけである。国家には際限ない権力と資金がある。開発された武器は使われることになる。新たな武器を所有した理由の”抑止効果”は、使用しなければ証明されないからである。しかも、このドローンは極めて安価である。せいぜい数10万円であるから中古の軽自動車程度といえる。しかも防御の手段もなく、人々に恐怖心を与えるには十分の能力がある。
人類は際限ない殺戮を繰り返してきた、愚かな生物である。誰かや何処かを悪者に仕立てて、相手に悪罵を投げつけ、それに備え武器を持ち構える。相手国も同じ論理を持つことが、戦いの元になるのである。際限ない武器の開発を何処かで断ち切らなければ平和はやってこない。最終兵器などと言うものはないからである。

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