今北海道の健全な酪農家はバブル状態である。乳価はどんどん高くなるし、乳牛の個体販売が信じられないくらい高いからである。バブルでなく経営内容が危ういのは、政府が薦める巨大酪農家である。巨大酪農家に危機感がないのは、補助金漬けで経営内容に実態を自覚していないからである。
健全な酪農家は、農地面積にあった乳牛を飼育し、牧草を主体とした自給飼料によって、牛にも土地にも負荷をかけない営農をしている。上の絵のように、乳牛たちは広い牧草地で生理にあった飼料、つまり牧草をたっぷりと食べているからである。乳牛は健康な体から完全食品と言われる牛乳を、体力と食べたものにあった量だけ生産してくれる。
健全な酪農家の乳牛は全然病気をしてくれない。お抱え獣医師の私はサッパリ儲からない。健全な酪農家とは私たちの根室地方では、1町歩(100メートル四方)に成牛1頭程度の農家である。ここでは平均50町歩ほどであるから、搾乳牛が40頭で育成が20頭くらいの規模である。
輸入穀物は年間1トンも給与しないので、年間1頭あたりの7000キロも生産しない。因みに、平均穀物給与は日本平均で2.5トンとで、泌乳量は日本平均で8500キロ程度である。健全な酪農家は1戸当たりの出荷乳量は、300トン前後である。つまり餌も買わなければ、生産量も少ない、病気もなく、設備投資も少なく、牛たちはベテランが多く牛群が落ち着いている。牛たちにストレスがないのである。酪農家の手取りは年間1500万円程度である。
ところが国が酪農の大型化を進め、巨大な投資を促している。巨大酪農家は400頭以上を飼育し、1台3000万円するロボット搾乳機を10台程度導入し、生産乳量は400頭なら4000トンにもなる。牛は2産で淘汰される消耗品で、収益率は5%前後であるが、外部資源と外部資本に依存するため、きわめて不安定な経営となる。生理に合わない輸入穀物は年間3.5トン給与する。購入穀物は乳代の4割にもなる。閉じ込められた牛舎のコンクリートの床の上を障害歩くことになり、ストレスを恒常的に受けて、いつもに病的状態にある。
国の農業政策は、酪農家に機械を大量に買え、設備投資をして巨大な設備を造れ、大量の穀物を購入しろ、牛をストレス状態にして病気にして薬漬けにしろ、大量の牛乳を生産しろというのである。ご推奨の600頭規模なら10億円になるが、国がほぼ半分を出してくれる。
北海道が生産費調査をやっている。健全な酪農家の1キロ当たりの生産費は約45円ほど、500頭規模の農家の生産費はキロ当たり91円である。これでは大型酪農家が持たないため、乳価をどんどん上げる。大型農家には返済能力はない。国の補助をほとんど受けていない酪農家から、大型農家は牛が早く淘汰されるし規模拡大しなければならないために、高くなった乳牛を飼わなければならなくなる。こうして国の支援を受けた大型農家はさらに経費が嵩むことになる。
結局、国は大規模信仰を疑わず税金を投入して、高価な牛乳を消費者に押し付けることになる。TPPに耐えられ国際競争力を持っているのは、国の支援がなく見放された酪農家という事になる。
何かおかしくないか。
北海道に特定した論議が主流になっていますが、府県の生き残りもあるはずです。
農業のエネルギーの循環を大事にしていれば、良質の食料を生産する、環境を保全する健全な農家になるはずです。
金ばかりを追っていては、次世代に申し訳経たない農家になってしまいます。
乳価と肉値が高いのは、国がクラスター事業で酪農家に出荷乳量を促したためですよ。北海道の調査では500頭規模の酪農業は、キロ当たりの生産量が91円です。国は支援するために、乳価を上げることになります。酪農家に拡大意欲と資金を与えるためです。乳価は需給関係で決まっていません。
伝統的な酪農家は54円で生産しています。昨年は300トン出荷農家では、2000万円の所得があります。資金が入って非効率な農家が増えたために、乳価を上げて貰って大助かり。
伝統的な酪農家は、バブルです。
肉値は恒常的な肉不足、中国が肉を食べ始めたためといえます。国内の需給関係で決まっているのではありません。
巨大酪農家は、2少々なので後継牛がいません。牛分の30%を淘汰しているようで牛がいないのです。しかも、彼らは補助金をたっぷりもらってるので、さらに大きくしたいのです。そこで孕みの値段が今や100万円もします。経費を入れても40万円もしない孕みが、100万円もするので、伝統的な農家はバブル状態になってます。
これがさらに巨大酪農家の収支を圧迫します。
45頭搾乳でも、個体販売が1200万円になっています。だから搾らない。だから病気にならない。だから獣医さんは儲からない。
TPPに参入すれば、コストをかけた巨大酪農家は生きていけません。
21世紀は小農、家族農業が生き残ります。国連が警告しています。
凄いトンデモ経済学ですねwww
価格の変動=需給の変動
これ基本です。
経済学勉強しましょう。
何かと補助金絡みで農家叩きしたい人いますけど、何も農業だけが貰えるものではないし、国の制度として日本国内の企業なら中小企業でも大企業でも活用できます。(補助金出して貰えるかは別の話)
介護福祉や人材派遣とかに湯水の如く補助金出てますけどね。
農業なんてほんとかわいい額ですわ。
話戻すと。
今の乳価と牛の価格の上昇は需給がそれだけ傾いたからにすぎない。
供給量が少なければ値段上がるの当たり前です。
それが経済。補助金如きで左右されるものではない。
去年の冬の野菜の値段高騰然り。
大動物獣医なら畜産の環境がどういう経緯で推移してきたかわかるはず。
あ、ペット獣医はそんなもん知らんわね。
ペット獣医なんかはこれから淘汰の時代やね。
増えすぎたから皆んなで足の引っ張り合い。
そりゃ儲からんわな。
大動物の獣医にしたって腕が悪くちゃ仕事干されるしね。
結局は信用問題。
あ、話戻すと今の乳価は至って適正価格。
逆にまだ安いくらい。
最低1リットル300円くらいで売らなくちゃ割合わない。
高く売れないのは卸である乳業と小売の問題。
それは卵同様安売り商品として扱ってきたから今になって価格上げるのがキツイ。
そしてあなたの様に北海道の大草原しか頭にない人がいて、『牛乳=安く生産できて当たり前』だから『安売り商品当たり前』と思ってる人がいるから。
餌も水も飲んで光熱費も人件費も設備費もかかってるのに【水より安く売られる牛乳】ってアホすぎるでしょ。
北海道以外の【日本の国土の殆どが中山間地】
北海道の様にスケールメリット活かして生産できる所は限られた地域だけですよ。
それなのに北海道以外の地域まで牧草畑が◯ha必要〜とか現実的でない話をご高説してらっしゃる。
北海道みたいに広大な土地で周り近所から文句言われずコストかからない経営をどこもしたい。
でも現実的に出来ない。
あと、10年くらい前に生産調整の為に全国的に乳牛の大規模な淘汰を国策でやったよね。
安すぎる乳価の為に絞った先から農家に牛乳廃棄させたりと、国も乳業も酷いことやってきたよね。
で、淘汰しすぎて今はまた増やせとおっしゃる。
生き物の命をどう思ってるんでしょうね?
工業製品の様にすぐ出来上がって乳出てくるとでも思ってるんですかね?
そもそも安すぎた乳価→儲かる商売じゃない→後継者育たず→一番πの大きい家族経営規模の生産者が高齢化で次々と廃業していってる→肉牛も含め急激に牛の頭数が減っている→生産量が激減→品不足→価格の上昇→これからもっと減っていく→食糧不足になる→更なる価格の上昇←そのうちこうなる
先程も言いましたけど需給のバランスが崩れて価格が高騰が一番の原因。
牛の頭数が減ってたま元に戻そうとすれば品不足だから牛の価格は高くなる。
牛乳の生産量が減れば品不足で価格は高くなる。
経済における自然の摂理そのものです。
何でもかんでも補助金、補助金って…
もっと広い視野と確かな情報収集をして正確な情報発信しましょう。
国民の血税を湯水の如く使って、牛達に地獄のような生涯を強請し、
消費者国民に薬漬けの危ない牛乳を飲ませようというのですから・・・・・
こんな事を日常的にやっているから、
安倍総理は自分が遣ったモリ・カケ等、
大した悪事ではないと思い違いしてしまうのかも知れませんね。