TPP参加と普天間基地移転問題で、野田民主党政権は対米従属への道を鮮明にした。
野田は政権の座についてから、サミダレ的に沖縄に担当大臣、防衛大臣、外務大臣と閣僚を送り続けた。普天間の辺野古移転を既定の路線とするためである。
今回は本人が、仲井間知事と会ってアメリカの言い分を伝えた。野田は巧みに地ならしをしてきたつもりのようであるが、鳩山の虚言に翻弄された後の沖縄の意見は微動だにしない。
一方、TPP参加についても、乗り遅れ理論を展開して参集をほのめかしている。これも単に対米従属への道筋である。
自民党は、総合農政・貿易調査会(加藤紘一座長)とTPP参加の即時撤回を求める会(森山裕代表)が、それぞれTPP参入中止を谷垣総裁に申し入れた。自民党は、民主党に亀裂を入れるに絶好の機会である。自民党が、TPP反対をするという、やや不思議な構図となりそうである。
政権交代は、あらゆるものを犠牲にして対米従属で経済発展を遂げてきたこの国への警鐘になると、私は大いに歓迎した。ほぼ同時進行的に、アメリカの一極支配が終焉を迎えつつあった。ロシアや中国の台頭やEUの発展、何よりも中東諸国の反米闘争が、ブッシュの思惑と反して大きくアメリカを疲弊させていた。
そうした中、グアム移転を検討していたアメリカであるが、順次沖縄から米軍基地をなくすにはまたとない、政権交代であった。・・・筈である。
ところが、鳩山腰抜け坊ちゃまは、東南アジア構想をぶち上げたまでは良かったが、官僚に説得されてヘナヘナになってしまった。解読不能な言語を並べ立てて、日米合意をやってしまった。いや、この坊ちゃまは本当に知らなかったのかもしれない。
TPPは実質日米協議であるが、かといってもFTA(2国間協議)でもない。原則無関税のTPPは、相互の関係を話し合うFTAの2国間交渉ではない。もうすでにかなりの分野で、FTA交渉は進んでいる。それらを壊してしまうのが、TPPの無関税貿易である。
野田政権は、多極化した世界情勢の変化を理解することなく、相も変わらず自民党が戦後行ってきた対米従属を深めようとしている。日本は政権交代という、格好の自立する機会を投げ出してしまって、アメリカの従属国家になってしまった。
左のフォトアルバムに<今年も来ました冬の使者>をアップしました。
普天間は、法的には飛行場でも基地でもありません。それらの条件を満たすほど、民間との距離がないためです。危険と言う言葉だけで固唾けることができない、多くの事件がおきています。
それより何より、どうしてそんな兵力が必要なのかわからない。
中国の危険性をを訴えるなら、その数倍の軍隊を持ち、その数十倍もの紛争にかかわってきた、もっとも危険な国家と日本はなぜ付き合ってこられたのであろうか?
その国家のために、なぜこの国は従属しなけらばならないのか?
”地政学”と言う架空の論理によって、兵力抗争を繰り返す愚かな行為を続けることをこの国はやめると、憲法は教えています。
兵を養うために、民を疲弊させるのですか?
地政学な内容が頭の中に入っていない県民代表と、国防の議論を何回繰り返してもリーズナブルな結論は得られないであろう。「百年兵を養うは、一日のため」である。
相手の程度を考えて話し合うことも、時と場合によっては必要である。
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