北海道別海町など4町広がっている、矢臼別自衛隊演習場で目標から4キロも離れた所に、砲弾を撃ち込んだアメリカ海兵隊である。民有地の牧草地に155ミリの砲弾は撃ち込まれたが、この辺りで最も交通量が多い釧路-中標津の国道から、500メートルしか離れていない。目標から4000メートルも離れていることを考えると、とても恐ろしいことである。
周辺自治体も北海道も、原因究明が終わるまで、海兵隊の演習の中止を申し入れている。ところが、僅か3日目でアメリカ海兵隊は演習の再会を一方的に通知してきた。お前らの言うことを聞かん!という態度である。住民のことなど何とも思っていない。
沖縄では、垂直離着陸のできそこないのオスプレイが、夜間10時以降の飛行はやらないと日米合意で制限することになっていた。ただし、必要とあればこの限りでないということであった。地元では、昨年11月頃から夜間飛行を確認し、中止を訴えていた。
小野寺防衛大臣がようやく重い腰を上げて、今月10~12日にかけて夜間飛行を確認しました、理由を説明願いたいと、丁重に米軍に申し入れた。
アメリカ軍は必要であった飛行であると回答した。下手くそな漫才のやり取りではあるまいに、用意されている回答への申し入れである。アメリカ軍のやりたいほうだいである。
おりしもアメリカサンディエゴ沖では、離島防衛の共同訓練を日米でやっている。自衛隊の護衛艦に、アメリカのオスプレイが着艦して収納されるところまで訓練している。
オスプレイは、乗務員の死亡につながるAランクの事故を、何度も起こしている。一旦は開発が中止された経緯もある。できそこないでアメリカでは飛行禁止の地域もある。自民党の防衛大綱を作った委員たちは、このオスプレイの必要性を、安倍首相に進言している。離島防衛に必要だというのである。
これほどコケにされながら、アメリカ軍に平伏する政治家たち。日本の意向を全く聞くことのない米軍。まるで出来の悪い漫才コンビのやり取りである。