国民の声が止まらない。「ネットデモ」ともいわれるツイッターで、「#検察庁法改正案に抗議します」が500万にもなった。ちょっと驚きではあるが、安倍晋三が三権分立の破壊を直接やるという、解り易い暴挙に多くの声が集まった。
国会の審議では、このツイッターへの声について安倍は黙した。安倍晋三は多くの場合嘘をついてその場をしのぐか、全く関係ない話を延々という事で出鱈目審議をやり通してきた。「国民みんなが自粛をして新型コロナと戦っている最中に自らの権力を守るために悪法を押し通す、火事場泥棒だと国民に映っているわけであります。総理、この国民の怒り、どう受け止めていますか」という共産党議員の質問に、官僚文書に目を落としたまま、「恣意的な人事にはならない」と、何の根拠も示すことなく回答している。国民の怒りをどのように思うかと問われると、「先ほど述べた通りです」と述べた。
安倍晋三は、森友加計問題に加えて、桜を見る会では前夜祭の違法性が明確になっている。黒川弘務は、自民党の国会議員のこれまで幾度となく明らかな犯罪性についても、もみ消してきた実績がある(下図参照)。
特にこの中でも甘利の場合はかなり酷いものであった。大臣室で利益供応が行われ札束までポケットに入れたのに不起訴である。絵にかいたようなあっせん利得処罰法である。覚悟していた甘利は、余りにも自己嫌悪に陥り、「睡眠障害」という聞いた事のない病名で10カ月も国会に出ていない。河合あんりや菅原一秀も、類似の詐病を理由に国会に出てこなかったが、彼らも黒川のお世話に成りたいのだろう。
黒川は、陸山会事件など小沢一郎を散々つつき回して起訴できなかったが、これは起訴できなくても小沢を失速させたことで、政治的目的は一応達成している。
こんなこんな人物が、三権の一つの長になることがあっていいのだろうか。長年にわたりこの国が、守ってきた法律の矜持を突き崩し、法治国家を放棄する蛮行を許してはならない。