日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

映画「二都物語」を見る。

2006-05-20 21:53:09 | 本・映画・テレビドラマ・絵・音楽
1957年のイギリス映画白黒。
チャールス・ディケンズの小説は知っていたけれど、読んではいない。
私的には★★★★★
舞台はフランス革命前後のパリとロンドン。
イギリスとアメリカが戦争中(時代は独立戦争のあとさき頃)らしい。アメリカとの戦はイギリスに勝ち目がないと論ずれば、密告されて捉えられるロンドン。
革命前のパリは貴族の時代。使用人はご主人様の意向次第。奴隷同然。
貴族が使用人を牛馬のように扱っていたパリで、民衆がバスチーユ監獄開放へと押しかける場面もでてくる。共和制となって、今度は貴族達は断頭台で処刑される立場に。
使用人に同情したとして18年のバスチーユ監獄生活を強いられ、貴族の子々孫々まで許さないと、獄中で書いた書類で、娘婿が処刑される運命に…。
価値観の大転換の時期、大きな渦に巻き込まれ、数え切れぬほどの意図せぬ悲劇があったろう。

数年前パリの街を歩いた。バスチーユ界隈も通ったし、コンコルド広場にも行った。
今も石畳の街路が残されているから、あぁ、あのパリの街角にひもじい思いの群集が、貴族の馬車を見送っていたのかと想像もしたり。

今「コンコルト広場」といわれているあのセーヌ河畔の広場は、かつては革命広場と呼ばれていたと旅行案内には書いてある。
そこに断頭台が置かれ、群集の喚声の中で、多くの命が散ったことは、文字で読むより、映像で見せられると、より、より重くココロにズシンとくる。

読みたい本がひとつ増えました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする