福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

自分らしい恋愛を問う

2024年04月14日 |  ┣銀幕のチャジャン
싱글 인 서울  「シングル イン ソウル」  〇〇〇--
(2031)



2023年に公開された恋愛映画。小さな出版社で編集局長を務める女性と、
デビュー前後の男性作家(予備校講師)の恋愛をめぐる、味のある紆余
曲折が描かれている。


△ブログ主の観察によればチャジャン麺2杯、チャンポン2杯

この映画には、ブログ主こだわりのチャジャン麺(韓国式ジャージャー麺)
が、1度だけ登場した。


△主人公(左)はチャジャン麺

女性の会社で、女性をキャップとする編集局員たちが、そろって出前の
中華を食べるシーンだった。


(終わり)

ロンドンとミラノの恋

2024年04月12日 |  〇映画・映画音楽
이어지는 땅  「つながる土地」 〇〇---
(2030)



2024年に公開された恋愛ドラマ。

2年前、韓国で自ら別れを告げた元カレを追ってロンドンを訪れた韓国人
女性が、元カレに復縁を拒絶される話。癒されることのない傷を心に抱えて
ミラノで1人生きる韓国人女性が、偶然、その地を訪れた韓国人男性と
新しい恋に落ちる話。この2つの物語を軸に展開される静かな恋愛物語だ。
ミラノに暮らす女性は、最初の物語に登場したロンドンに暮らす元カレの
今カノの友人、という設定だった。


△ミラノで始まった恋

ブログ主の趣向には合わない映画だったが、物語の展開には、そこそこ
引き込まれてしまった。


(終わり)

21分の韓国映画

2024年04月11日 |  〇映画・映画音楽
여름이었다   「夏だった」 -----
(2029)



2022年に公開された抽象的(実験的?)な短編映画。



2人の青年と1人の若い女性が、「孤独」や「闇」、そして「死」について、
独り言をつぶやくように語る。そして、すぐに(21分)終わる。

何が言いたいのか、さっぱり理解できなかったが、ブログ主の趣向に全く
合わない作品であることだけは、はっきりわかった。


(終わり)

韓流ホラーと護符文化

2024年04月09日 |  〇映画・映画音楽
죽음으로의 초대  「死への招待」 〇----
(2028)



2024年に公開されたインディーズ系のホラー映画。3本の作品の
オムニバス。

3本ともブログ主の趣向には全く合わない映画だったが、唯一、印象に
残ったのが、1本目の作品の中でムダン(霊能者)の娘が書いた呪い書き。



一見、護符(お札)のように見えるが、これは霊力により悪霊から家や
人間を守るためのものではなく、自らが悪霊と化し、恨みを晴らすために
書いたものなので、護符と呼ぶにはふさわしくないようにも思える。

いずれにせよ、現代韓国にも脈々と生きる護符文化の一端を再確認させ
られる思いがした。

ちなみに、ここで護符と訳し、表現している韓国の霊的な書き物を、韓国語
では「부적/符籍」と呼んでいる。一般にムダンや僧侶の手により書かれる
ことが多い。


(終わり)

脱北青年、ベルギーへ

2024年04月06日 |  〇映画・映画音楽
로기완  「ロ・ギワン」 〇〇〇〇-
(2027)



2024年に公開された癒し系の恋愛ドラマ。一部の実話に大幅な脚色を加え、
創作された作品だ。

北朝鮮を脱出し、中国の朝鮮族自治州を経てベルギーに入国した脱北
青年が、主人公のロ・ギワン。彼は、ベルギーでの安定した人間らしい
生活を夢み、難民資格を得るために必死に働き、生きていた。



そんな彼が、ひょんなきっかけから、ベルギーですさんだ生活を送る1人の
韓国系の女性と出会う。

彼女は、青年とは違い、経済的にはめぐまれた家庭に育ったものの、母親の
安楽死をきっかけに父親と深い確執が生じてしまい、父親の元を離れ、1人
暮らしを始めた。その後、夜の街で犯罪集団と関わりを持つようになり、
麻薬にも手を染めるなど、生きる意味を見失った状況にいた。



そんな2人が恋に落ち、いっしょに幸福になれる、新しい人生をつかみ
取ろうと、もがき始める。

ほどなく、犯罪集団から逃れるため女性は一旦、国外に脱出する。そして
1年後、難民資格を得た青年が、女性の暮らす東南アジア(おそらくバリ)
を訪れ、2人が再会できたところで映画はハッピーエンド。

なかなか見ごたえのある恋愛映画だった。

(終わり)

売れない役者が主夫

2024年04月05日 |  〇映画・映画音楽
장인과 사위  「舅と婿」 〇〇〇--
(2026)



2024年に公開された癒し系の社会派コメディ。


△プサンのソンド(松島)海水浴場を訪れた主人公と義父

実質、主夫として、メイク担当の撮影スタッフとして働く妻と1人娘の
生活を支えている売れない俳優の中年男が、認知症の進む妻の父親に
振り回されながら繰り広げる物語。


△プサンのチャガルチ市場を歩く主人公たち

さすがに、汚物関連のネタを心の底から笑い飛ばすことはできなかった
ものの、見終わるころには、ジンと心の温まるコメディ映画だった。


(終わり)

老人、怒りの鉄拳

2024年04月04日 |  〇映画・映画音楽
그 하룻밤  「その一夜」 〇〇〇--
(2025)



元警察官で薬草採り(약초꾼)の老人が、人里離れた寒村で凶行を重ねる
3人の極悪脱獄者を、超人的な格闘術を使い制裁する物語。


△主人公の老人は、超人的な格闘術の使い手

残酷なシーンが多すぎる気がしないでもなかったが、なかなか見ごたえの
あるアクション映画だった。


(終わり)

目に楽しい韓国式豆餅

2024年04月03日 | 【日常の韓国】

△見た目も楽しい韓国式豆餅

博多港で貿易関係の仕事をしている長女が、韓国の代理店からいただいた
韓国の伝統的餅菓子。



今回、ブログ主が長女からもらったおすそ分けも、この2つで最後。

2つとも、韓国語で「콩떡(豆餅)」と呼ばれている伝統食品だ。


△健康によさそうな韓国式豆餅

見た目も楽しい、素朴な味の餅菓子だった。

この場を借りて、長女のみならず、長女の会社、そして代理店の方々に
感謝の意を表しておきたい。


(終わり)

韓映画と高齢者の心中

2024年04月02日 |  〇映画・映画音楽
소풍   「遠足」  〇〇---
(2024)



2024年に公開された社会派の家族ドラマ。

子ども同士が結婚し、孫もいる、幼なじみの高齢女性2人が、故郷の
南海郡(慶尚南道)の岸壁でいっしょに自死(「遠足」)することを選択
するまでの物語。

その過程には、子どもの事業の失敗、子どもの家庭の崩壊、売却を迫られた
住居、さらには老いから来る病いなど、様々な困難があった。


△高齢者を主人公にした癒し系の映画と思いきや・・

さすがに最後の瞬間まで映し出されることはなかったが、南海岸の美しい
自然の景観とは裏腹に、何とも陰惨な結末で終わる映画だった。



ブログ主自身、これから歩んで行かなければならない本格的な高齢期の
生き方について、しみじみ考えさせられてしまった。


(終わり)

釜山草梁出身の大女優

2024年04月01日 |  ┗注目女優
3일의 휴가   「3日間の休暇」   〇〇〇--
(2023)



2023年に公開されたファンタジー映画。

慶尚北道金泉を舞台に(実際の撮影場所は江原道チョンソン郡)繰り広げ
られる、1人娘と今は亡き母親との魂の和解を描いたファンタジー。

娘は、アメリカの名門大学に留学した後、同大学の数学科で教授職を得る
など成功したものの、確執を抱えたままだった母親の死に目には立ち会う
こともできなかった。やがて、メンタルを病み、大学を休職した娘は
故郷に戻り、母親の残した食堂を臨時的に再開させ、休養生活を送って
いた。一方、母親は天国から3日間の休暇をもらい、娘の様子を見に来た。
紆余曲折の末、娘は母親のゴーストの存在には一切、気が付かないまま、
あくまで夢の中で母親との和解と真実の別れを経て、アメリカに戻る。


△天国からこの世に降りてきた母親役を演じた女優はキム・ヘスク

この映画では、母親を演じた女優キム・ヘスクの実に自然で情感豊かな
慶尚道方言に感銘を受けた。

キム・ヘスクと言えば、「국민 엄마 (国民のお母さん)」とのニックネーム
まで持つ有名女優。ブログ主自身、これまでも、彼女が出演した映画は
数知れず見てきてはいたが、彼女の慶尚道方言に触発され、彼女の出身地に
関心を持ったのは、この映画が初めてだった。

調べてみると、やはりと言うべきか、彼女はプサンの出身だった。しかも、
草梁洞(プサン市東区)。草梁洞は、ブログ主の妻の出身地でもあり、
ブログ主と最も縁の深い韓国の町だ。

彼女の話す慶尚道方言にブログ主の耳と心が知らず知らずのうちに反応
したのも、至極、当然のことだったのだ。

もし逆に、彼女の話す慶尚道方言に何も感じなかったとすれば、それは、
ブログ主夫婦の関係性に深刻な問題があることを意味するだろうし、これ
までブログ主が学んできた(接してきた)韓国語が、全くのニセ物だった
ということにもなるだろう。

韓国映画はブログ主にとって、もはや単なる外国映画ではないのである。


(終わり)