私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

夏物語

2007-01-28 18:33:29 | 映画鑑賞
「初恋の女性を探しませんか?」というテレビ局の取材を受ける大学教授。
1969年の夏、学生達が政権に対して反旗を翻す中、農村で一人の女性に会い、彼女を愛する青年。しかし時代は、そして青年の周りの人々は、彼女の境遇を許しはしないのだ。

******
(生涯一人の人を思い、独身を貫く主人公の設定に対して)
「彼は、初めからそう決めていた訳ではなかったのだろうと解釈しました。彼女との恋が初めてだったかどうかも・・・その後も誰かにあったかもしれない。でも多感な時期に受けた傷が癒えず、結果的に彼女が忘れられない人になったのだろうと。そう思ったらストーリーがしっくりきました」
*****

映画館に入ろうとすると@夏物語ニュースレターというB5サイズのチラシを貰う。
vol.1だというそのチラシには主演のイ・ビョンホンのインタビューが掲載されており、その中にこんな件があった。

イ・ビョンホンの言うとおりだと思う。時代背景について、なんの知識も持たず、その時代の痛みを分からない観客であっても、その部分に真実味を見出すことが出来たら、共感出来るはずだ。
実体験としてその時の痛みを感じたことの無い人に、どれだけその痛みを伝えることが出来るかが、この映画のポイントだと思う。

残念ながらそれは成功したとは言い難いと思う。
純情を伝えたいという心意気は分かる。
スエも自然な感じだし、ビョンホンも落ち着いた演技を見せていると思うが、それを青春という若々しい躍動感と言ってしまうにはやや無理がある。
30過ぎの男性に大学生の若々しさを求めるのは、映画という媒体の中ではどうしても難しいと思う。非常に落ち着いた感じの大人しい映画になってしまっている。話の展開が読めるという以前に、そのあたりにも無理があったのではないかと思う。

私の隣の女性は涙を流していたと思われる。
イ・ビョンホンファンにとっては、彼の演技を落ちついて楽しむことが出来る映画にはなっていると思う。ただ映画としての面白さは、同じ恋愛映画なら、純愛中毒や、バンジージャンプするの方が面白いと思うのだが・・・
****

映画館はイ・ビョンホンファンと思われる方達でほぼ満席。
ストーリーとは直接関係ないが、ビョンホンの着ていたポロシャツや、スエの着ていたカットソーが非常に可愛らしくかなり気に入った。


夏物語

集英社

このアイテムの詳細を見る