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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

彼女、お借りします 第223話 『楽園と彼女㉟』 感想: 小百合さんの考える「演じる」ことの両義性は、これからどう効いてくるのだろう?

2022-02-16 11:15:31 | かのかり
うーん、ちょっと和ばあさんに期待しすぎだったかなぁ。

もう少し賢慮のある人だと思っていたけど、さすがにいきなりは無理だったか。

でもさ、冒頭に、小百合さんとのやり取りを思い出しているから、まだ和さん自身も、株を下げない余地はあると思うのだけど。

ただ、この感じだと、小百合さんとの対比で、和さんが実直名だけの人になりそうなのは怖い。

知っての通り、小百合さんは、有名な元映画女優だったわけで、彼女は「演技」することを知っていた。

で、その「演じる」ことの「本当か嘘かわからない」両義性を、小百合さん自身はよく知っていた。

だから、今際の際で、千鶴がレンカノの真実を話すことに躊躇していることを、きちんと容認することができた。

というか、「嘘から出た真」を信じていたのが小百合さんだよね。

ひとりの女優として。

そう思うと作中では描かれていなかった、小百合さんと旦那さん(←千鶴のおじいさん)との馴れ初めがどうだったのか、ということが気になってくる。

だって稀代の大女優(=大嘘つき)だった小百合さんのハートを射止めたのが、あのただの旦那さんだったんだよ。

そこには、演じることの苦しみまで含めて、彼が小百合さんのことを理解してくれていたからじゃないの?って期待したいじゃない?

で前々から思っていたことではあるけれど、小百合さんが女優として歩んだ道の素晴らしさも痛ましさもともに繰り返そうとしているのが千鶴なんじゃないか、って思うのだよね。

だから、小百合さんにとっての旦那さんの取った行動と同じことをこの先、和也がやっていくと思っている。

というか、すでに夏休みの映画作りからして、小百合さんにとっての旦那さんの位置に和也はいたと思うのだけど。

まぁ、でも、そう思うと、この先、苦難は続くよな、きっと。


ひとつ気になるのは、この状況を前にして、瑠夏ちゃんはどう動くのか、ということ。

ついでにいえば、栗林までこの場に居合わせていることの意味、とかね。

つまり、レンカノを演じた側も、レンカノを買った側も、千鶴と和也以外に、この場にいる、という事実。

それがどう話をややこしくするのか。

あと、次回に繰り越された、和也の発言だけど、ここで、彼が、麻美との関係まで明らかにするのかどうか。

それによって、麻美の動機の方に、今、居合わせた人たちが気がつくかどうか。

というか、そういう事態にならない限り、あまりに木部が悪役すぎてw

だって、木部っていつも和也を殴る役じゃんw

それは、木部が、思いの外、状況の理解が早くて、早いがゆえに先走って義侠心と友情から和也を殴ってしまうからだと思うけど。

つまり、木部って、人の感情の機微や、その影響の仕方に関する想像力が、多分、他の人よりも敏感だよね。

だとすると、いくつかの発言から、麻美の意図にいち早く気づく可能性もある。

麻美と和也が付き合っていたことも木部は知っているわけだし。

だから、木部って意外と、作中では、公正な審判役なんだよね。

だから今回も、ちょっと手が早い審判役として、公正な情報の整理に勤しんでほしいと思っている。


しかし、なんというか、小百合さんへの真実の告白を曖昧にしたのは、ここで効いてきたか。。。


さて、どんな「見栄=うそ」が、次回、和也の口から出されるのだろう?
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