1998年 ミュンヘンでの自由時間にはドイツ博物館へ行きました。ガイドブックによれば世界最大の規模を持つ自然科学、産業技術などの大博物館だそうです。 そこで母子三人に出会いました。いつもはカメラをかざしてOK?などといって撮影するのですが、今回はNHKラジオドイツ語講座で覚えた「写真を撮っても良いですか」というドイツ語で許可を求めました。(いまはもう忘れました)岸田今日子さんに似たお母さんが“Natürlichナテュアリッヒ”(勿論いいですよ)と答えてくれました。覚えたてのドイツ語が通じたのでうれしくなり感激の一枚でした。(冒頭写真)
外国でコトバが通じたときのうれしさは私のような語学音痴にとっては大変なものです。逆に通じなかった時は悲惨です。初めての海外旅行のエジプトで”water”(水)が通じなく紙に“water”と書いた想い出があります。ロンドンでは集合場所のピカデリーサーカスを警官に聞いて通じないのでやけくそで「ピカデリー」と声を張り上げて通じたことがありました。どうやら「ピ」にアクセントがあるのですね。
同じミュンヘンの別の博物館でのことです。入口でガードマンらしきオジサンに“Grüß Gott“ グルスゴットと挨拶しました。(ドイツでは普通「こんにちは」は”Guten Tag“グーテンタークなのですがミュンヘンなど南ドイツとオーストリアではこのグルスゴットが喜ばれる「ようです)このオジサン一瞬きょとんとしていましたがすぐに分かったのか 、私のグルスゴットの発音を直してくれました。数回の練習の結果「“Sehr Gut“ゼアーグート 大変よろしい」とほめてもらいました。ここを出る時このオジサンは私のところまでわざわざ来てお互いに「“Auf Wiedersehen“アウフヴィーダゼーエン さよなら」を言い交わしました。あの時のオジサンの笑顔は忘れることができません。
このGrüß Gottにはもう一つ思い出があります。ウィーンからルフトハンザ航空に乗った時のことです。客室乗務員にGrüß Gott と言ったところちょっと驚いた表情で「あなたはオーストリア人?私もオーストリア人よ」と反応がありました。すぐばれましたけどね。