海外旅行をするようになって特に最近思うことは、日本の歴史はなんとシンプルなのかということです。外国を旅行するときはその国のある程度の歴史を知らなければと思い少しは勉強をするのですが、日本史と比べて複雑すぎていつも中途半端に終わります。アルジェリアも例外ではありません。それでもフランス植民地化以後は比較的わかりやすくなります。もちろん日本に比べれば複雑です。アルジェリア人も国の歴史に興味を持っているのはフランス植民地時代からだということを聞いたことがあります。
そのフランス植民地化の始まりは1827年の「扇の一打」事件です。写真はこの記念館にあるこの時の状況を絵画にしたものです。
当時アルジェリアはオスマントルコの支配下にありそしてトルコからのデイ(太守)が支配をしていました。そこにフランスが進出してきてフランスの領事がデイを挑発愚弄してデイがその挑発に乗ってフランス領事を扇(日本でいうハエ叩きのようなもの)で一打しました。それを口実にフランスはアルジェリアに軍隊を派遣し、1854年に完全に植民地化します。その間トルコはあっさり手を引きますが、アルジェリア人の抵抗がありました。その代表例が6月14日に紹介したアブド・マルカーディルです。完全植民地化されたのちも独立への戦いは続き1945年のセティフ事件が起きます。(8月24日紹介)そしてついに1954年独立戦争がはじまり1963年独立を達成します。
その間日本でも独立を支援する運動がありました。1957年に第10回全学連大会でアルジェリア人学生が「アルジェリア全学連は日本全学連の諸君とともにあらゆる形の外国の支配を断罪して、平和と独立のためにたたかう」とあいさつしました。(「アルジェリアを知るための62章」p254)
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