ヴェネツィアのリアルト橋からほど近く、カナル・グランデの西岸側には市場があります。リアルト橋に近い側が果物・野菜市場、そしてその奥には魚市場が。
何より市場が好きな私は早速行ってみました。
イタリアの市場は初めて。ヴェネツィアは農産物の産地ではないので、例えばプロヴァンス地方の市場のような「農家直売」みたいなものは期待できませんが、それでも楽しみです。
昔(15~16世紀)のヴェネツィアはそれはもう世界一の大都会だったようで、大変な繁栄を謳歌していたそうです。
『ヴェネツィア料理大全』(アルヴィーゼ・ゾルジほか著、中山悦子訳 JICC出版局)
によると年代記作者マリーノ・サヌードが1490年に、「この地には何一つ育たないが、ありとあらゆる物が豊富にある・・・。世界のあらゆる地の、あらゆる食べ物の最良のものが、ここに集まるからである」と書いているそうです。
ヴェネツィア人にとっては食べものは育てたり採ってきたりするものではなくて買うものだった訳です。そしてリッチな人々はどうなるかというと、贅沢に歯止めがなくなっていきます。どうせ買うなら××産の○○がいいわ、なんて(何か聞き覚えがある台詞だわ)。何度も奢侈禁止令が出されたけれど、ほとんど効果がなかったとか。
売る方もずる賢くなっていき、ワインやスパイス、小麦など各種食品にまぜものをして売る商人もいたようです。政府は何度も法律を出して純正な食品を守ろうとしました。
一方で消費一辺倒の街暮らしに疲れた一部の貴族は、イタリア本土側の土地を(多分農民ごと)買い込んで、資産運用兼休日カントリーライフをエンジョイしたとか。
ふーむ。
日のもとに新しきものなし、ですね。
さて、現代の市場は如何に?
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果物・野菜市場です。 |
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色とりどりの野菜や果物。舞い上がってしまって写真はダンナサマにお願いしました。 そうしたら、肝心なフルーツとかの写真が少なくて建物とかばっかり。ぷんぷん。 |
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ズッキーニとトマト、1キロ1.5ユーロ。 |
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巨大なパプリカ。1キロ2ユーロ。 スキー用手袋くらいある大きさです。 |
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季節柄、さくらんぼ、プラム、桃が目立ちました。りんごや洋梨もありますがそれらは南アフリカやチリからの輸入のようです。 |
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Vignola産アメリカンチェリータイプのさくらんぼ。1キロ2.5ユーロ。 この街は日本でいう山形のようにさくらんぼの名産地なのだそうです。 右は平たい桃。1キロ3.5ユーロ程度だったと思います。買いましたよ☆ さくらんぼの奥は黄色いプラム。これがとてもおいしかった。 プラムの右はあんず。あんずがどこのお店でも山盛りでした。 |
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こちらもさくらんぼ。1キロ4.9ユーロ。 |
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ベリー色々。 |
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ブルーベリー、白房すぐり、ラズベリー。 |
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ポプラさんが以前書いていらした セドラという柑橘類です。 |
いろいろ買って食べてみましたよ!
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上の1個はあんず。下が黄色プラムです。 |
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なのでもう一度買ってみたのですが、品種が違うのか追熟が足りなかったのか、とっても酸っぱい!! |
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ぺたんこ桃! |
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皮はやや固いので剥きました。 |
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あんずです。日本のと同じ味だと思う(日本ではあまり買ったことないので)。 |
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オレンジの果肉のメロン。こちらでは緑の果肉のメロンは見かけませんでした。人気ないのかしら? |
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すいかも買いました。(丸1個じゃないですよ) |
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