採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

2007イタリア:ヴェネツィアの市場(野菜・果物)

2007-07-31 | +海外

ヴェネツィアのリアルト橋からほど近く、カナル・グランデの西岸側には市場があります。リアルト橋に近い側が果物・野菜市場、そしてその奥には魚市場が。
何より市場が好きな私は早速行ってみました。

イタリアの市場は初めて。ヴェネツィアは農産物の産地ではないので、例えばプロヴァンス地方の市場のような「農家直売」みたいなものは期待できませんが、それでも楽しみです。

昔(15~16世紀)のヴェネツィアはそれはもう世界一の大都会だったようで、大変な繁栄を謳歌していたそうです。
『ヴェネツィア料理大全』(アルヴィーゼ・ゾルジほか著、中山悦子訳 JICC出版局)
によると年代記作者マリーノ・サヌードが1490年に、「この地には何一つ育たないが、ありとあらゆる物が豊富にある・・・。世界のあらゆる地の、あらゆる食べ物の最良のものが、ここに集まるからである」と書いているそうです。

ヴェネツィア人にとっては食べものは育てたり採ってきたりするものではなくて買うものだった訳です。そしてリッチな人々はどうなるかというと、贅沢に歯止めがなくなっていきます。どうせ買うなら××産の○○がいいわ、なんて(何か聞き覚えがある台詞だわ)。何度も奢侈禁止令が出されたけれど、ほとんど効果がなかったとか。
売る方もずる賢くなっていき、ワインやスパイス、小麦など各種食品にまぜものをして売る商人もいたようです。政府は何度も法律を出して純正な食品を守ろうとしました。
一方で消費一辺倒の街暮らしに疲れた一部の貴族は、イタリア本土側の土地を(多分農民ごと)買い込んで、資産運用兼休日カントリーライフをエンジョイしたとか。

ふーむ。
日のもとに新しきものなし、ですね。


さて、現代の市場は如何に?

果物・野菜市場です。
定休日は日曜。

奥の屋根付き建物が魚市場で日・月曜がお休みです。

魚市場の様子は別の記事で書きますね。

色とりどりの野菜や果物。舞い上がってしまって写真はダンナサマにお願いしました。
そうしたら、肝心なフルーツとかの写真が少なくて建物とかばっかり。ぷんぷん。

ズッキーニとトマト、1キロ1.5ユーロ。
左にある黄色いプラムは1キロ2.2ユーロです。
プラムの右はさやいんげん。

巨大なパプリカ。1キロ2ユーロ。
スキー用手袋くらいある大きさです。

季節柄、さくらんぼ、プラム、桃が目立ちました。りんごや洋梨もありますがそれらは南アフリカやチリからの輸入のようです。
桃の種類は、
・毛あり桃(果肉が白・黄)
・毛なし桃つまりネクタリン(白・黄)
・平たい桃(白)写真手前
があります。
中央が白ネクタリン、その右が毛あり桃の白かな。

Vignola産アメリカンチェリータイプのさくらんぼ。1キロ2.5ユーロ。
この街は日本でいう山形のようにさくらんぼの名産地なのだそうです。

右は平たい桃。1キロ3.5ユーロ程度だったと思います。買いましたよ☆
さくらんぼの奥は黄色いプラム。これがとてもおいしかった。
プラムの右はあんず。あんずがどこのお店でも山盛りでした。

こちらもさくらんぼ。1キロ4.9ユーロ。

どう違うのか味見させてもらいました。安い方は入荷してから時間がたっているみたいで。やや柔らかく甘みが強かったです。
で、結局高い方を少し買いました。

さくらんぼジャム作って帰りたかったよー。

ベリー色々。
黄色いラズベリーや白いふさすぐりが珍しいです。
そして左上角・右下角にある黒いものは初めてみました。
買ってみればよかったなあ。さいふのひもを引き締めすぎました。

ブルーベリー、白房すぐり、ラズベリー。

ポプラさんが以前書いていらした セドラという柑橘類です。
見た目は巨大レモンですが中はどうなっているのかしら。1キロ2.5ユーロ。

どんな匂いかなーとちょっと嗅いでみたのですが、よく分かりませんでした。皮をこっそりひっかいてみればよかったのかな。
ママレードとかピールにしてみたいな。


いろいろ買って食べてみましたよ!

上の1個はあんず。下が黄色プラムです。
果汁たっぷりでとろりんと甘くてとてもおいしかったです。

なのでもう一度買ってみたのですが、品種が違うのか追熟が足りなかったのか、とっても酸っぱい!!
こうやって写真でみると、透明感が違いますよね。

ぺたんこ桃!
日本では「ばんとう」という名前で売っているのをデパ地下でたった1度だけ見たことがあります。1個400円位して買えませんでした。それ以来あこがれの存在でしたが出逢えて嬉しい~。

以前ポプラさんも書いてらっしゃいましたね。

皮はやや固いので剥きました。
果肉がぱかっとはがれやすい種です。
果肉は甘くてジューシー。毛あり・毛なしの白・黄桃がカリカリと固いのに比べ、日本の桃に近かったです。

さくらんぼもおいしかったです。

あんずです。日本のと同じ味だと思う(日本ではあまり買ったことないので)。
あんずって、生で食べると何だか茫洋とした味だと思いませんか?さほど甘くも酸っぱくもなく。加熱したり胃に入ったりするとくっきり酸味が際だってきて(食べた後胃が酸っぱい感じになる)、生のときとの格差が不思議です。

オレンジの果肉のメロン。こちらでは緑の果肉のメロンは見かけませんでした。人気ないのかしら?

うちの近所はメロンの産地で今年は特によく食べました。それと比べると、ジューシーさが少なくてパパイヤのようなクリーミーさがある気がしました。
おいしかった。

すいかも買いました。(丸1個じゃないですよ)
空気が乾燥しているのでとてもおいしかったです。

写真の菜切り包丁および下敷きみたいなまな板は日本から持っていったものです。
着想はよかったのだけれど包丁研いでおくべきでした。



にほんブログ村 トラコミュ 世界の食材マーケット(市場)へ
世界の食材マーケット(市場)

●2007イタリア旅程へ

コメント (18)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする