そろそろ文旦や伊予柑など、大きめの柑橘が出回るようになってきました。
大きめの柑橘は、やはり皮を使いたくなるもの。
これまでの在庫は、今年、がんばってチョコがけして片付ける予定なので(現在鋭意作業中)、また新たに作っちゃおうと画策しています。
ピールを作るとき、ちょっと迷うのが表面のツルツルしたところ。
安政柑や晩白柚など巨大な柑橘だと、このツルツル部分はとても固いので、剥きます。
文旦でも、剥きます。
それより小さい、たとえば八朔以下のサイズだと、さほど固さは気にならないので(面倒だし)、そのまま使ってしまいます。
でもでも。。
昨年お友達から頂いた甘夏ピールが、素晴らしく美しくまた美味しいのです。
高級和菓子店の店先に格調高く飾られていそうな感じ。
で、これがツルツル部分は、剥いてあるタイプ。
うーむ。甘夏サイズでも、ツルツルは剥いた方がいいのか・・・・。
悩む。
その素敵なピールをご紹介しますね(サクマさん、その節はありがとうございました!)。
 |
じゃーん。 すごく綺麗な色・・・。
|
 |
大きさも揃って、しかも全部きちんと平らになっていて、どういうこと~。 どうやって作るとこうなるんでしょう?
|
 |
お皿に出してみました。 お干菓子みたいで素敵~。 (すごく高級そう!)
表面にカリッとしたお砂糖の層があり、その下は、均質な固めのゼリー状。 (ツルツル層を残すと、わずかにカチっと固い部分を感じるけれど、それがない)
|
参考にしたサイトを教えて頂きました。
作り方のあらましは次のような感じです。
■■お友達作夏みかんピール
■材料
夏みかん
煮るための砂糖 茹で上がった皮の重さの8割
表面にまぶすための砂糖
■作り方あらまし(詳しくはこちらをどうぞ。写真や動画多数。)
(1)夏みかんを洗ったあと、丸ごと、表面の皮を剥く。
このとき、ピーラーよりもおろし金などごく薄く剥けるものがよい。
(2)4から6等分に切り目を入れて皮を剥き、更にそれぞれを、笹の葉型に細く切り分ける。
(3)たっぷりの水に入れて火にかけ、煮立ったら湯を捨てて水にとる、というのを3回繰り返す。
最後には、皮が手で千切れるくらいに柔らかくする。
(4)一晩水に晒し、翌日水を替えて更に3時間おく。
(5)ザルにあげて水気を切り、重さを計る。皮の重さの8割の砂糖を計量しておく。
(6)鍋に皮を入れ、20分おきくらいに砂糖を3回に分けて加えながら、鍋をあおるようにして煮詰めていく。
(シロップに完全には浸らないので、あおって均一に煮えるようにするようです)
(7)煮えた皮をザルにとってシロップを切る。うちわであおいで冷ます。
(8)ある程度冷めたらグラニュー糖をまぶし、ザルに入れて余分なグラニュー糖をふるいおとす。
(9)紙などの上に皮を上にして並べて干す。
(皮を上にすると乾きやすいとありますが、これは私は疑問。むしろ皮を上にすることで、平らに干しあがる効果があると思います。)
なるほど~。ふむふむ。
私は皮を下に干すことが多いので定かではないのですが、例え皮を上に干したにしても、こんなに平らに仕上がるのは不思議です。
何でだろう?
ツルツル部分を剥くと、煮え方も違うのかも。
皮全体が均一に煮えて、そして均一に乾くため、平らに仕上がりやすいのかもしれません。
(よく分かりませんが)
やっぱ、ツルツル部分は剥いた方がいいのかな・・・。
甘夏の皮むきには、お友達はこちらを使っているそうです。
 |
マイクロプレーン ミディアムリボン。
そうかー。 これなら皮むきが早そう。 いいなー。欲しいなー。 買っちゃおうかな~。
|
追記:
皮を剥く度合いなど、知りたいことが沢山ありましたので、お友達に写真をお願いしました。
解説も沢山つけて下さったので、ご紹介します。頂いた解説は茶色で、私の感想はグレーにしてあります。
サクマさん、重ね重ねありがとうございました!
 |
甘夏の加工写真です。 実際には夏みかんを使っています。 鍋のサイズの都合上、毎回5個ずつ煮ています。 1)最初にヘタをくり抜くように除きます。 ヘタの周辺がゴツゴツしていて、一番削りにくいから。
確かに! ヘタのところはでっぱっているので、最初にえぐってしまえばいいのですね。
|
 |
2)精神統一し、削る構えに入ります(笑)。
|
 |
3)リボングレーターで一往復削ってみました。 これで充分、表皮が除けます。 だから全体的に一往復分でいきたいところですが、実際にはくるくる回してカリカリやるので、 平均しても1箇所あたり2往復ぐらいしていると思います。
リボングレーターの刃の構造のため、往復すれば2回削ったことになるようです。
|
 |
4)細かい皮がシンクのごみ受けにすぐ詰まるので、洗い桶に新聞紙をセットし、そこに皮を集めます。 5)だいぶ白っぽくなりました。
========= 今回、夏みかんは5個で1523g、削った後は1440gでした。 皮をむいてから中身を量ったら460g。 つまり、皮だけに注目すると、 当初1063gだった皮が980gになり、削った分が83g。 (1個当たりだと約17g) なんと7.8%も削っちゃいました。 ただ、内側の白い綿はいかにも軽そうだからなぁ・・。 感覚的には「本当に表皮のみを削った」という感じです。 1個につき、3分弱、かかっていると思います。
|
 |
ヘタくりぬき後の重さが1523gですよね。とすると、確かに7.8%というのは数字としては大きいです。でもこうやって並べて見ると、見た目はほんと、表皮のみ削ったように見えます。
6)ヘタ側から十文字に切り込みを入れ、皮を四等分にするように剥きます。 剥いたら、ヘタのあたりを斜めに切り落とします。 このあたりの綿がグジュグジュになって、乾いてからもそこだけグラニュー糖が固まったりするからです。
|
 |
7)お尻の部分もグレーターで削りきれないので、ちょっこしカットしちゃいます。これをさらに四等分にします。
|
 |
4等分にしたところ。 うーむ。この段階でも美しい・・。
|
 |
8)鍋に入れ、水を注ぎ、沸騰したら1分から2分ぐつぐつやって、ザルにあけて水洗い。これを3回繰り返します。
|
 |
9)上記をボウルにたっぷりの水とともに入れて一晩さらし、翌朝、水を替えてさらに3時間さらします。 その水を切って、鍋にいれたところです。 砂糖(500g)の、三分の一を加えたところ。 この鍋、なんか素焼きみたいな感じなの。そして平たい。 ピール専用鍋にしています。 また、前回作った際、最後に切った「蜜」を瓶で保存し、次回の砂糖とともに加えています。 奥に見える瓶が、「蜜」です。このままヨーグルトにかけてもぐーなの。
素敵なお鍋~。ジャム専用鍋、というのうちにもあります。 この段階では、ピールはまだくるくるとカーブしているのですね。
|
 |
10)この鍋に紙の落し蓋、鍋フタ(フライパン用のフタ)をして、途中、残りの砂糖を加えつつ、折々にシリコンヘラで返しつつ、 トータルで2時間半ぐらい煮ます。 私は途中で休憩しちゃいます。 出かける前に火を消し、戻ってきたら再開、なんて具合。 煮あがったらザルで蜜を切り(下にボウルを置いて蜜は回収)、 オーブンペーパーの上に姿勢を正して(笑)並べます。 皮面を上にするので、姿勢がよくなるのでしょうね。 綿面が紙についているので、はがす時に紙にくっついたりすることも。 ただ、逆に干すとやっぱりカーブしちゃうのです。
なんと美しい整列・・・。 オーブンペーパーの上に、皮を上にして干すのが、やっぱりコツなのかな・・。
|
 |
11)ここで干物を作ります・・・違う違う、干物用のネットに入れて干します。 今の時期、湿度が低くて天気がよければ、1日半、というところでしょうか。 このあと、乾いたら、ビニール袋にグラニュー糖を入れ、そこに20本ぐらいずつピールを入れて、口を握って袋を振り回したり手で躍らせたり。 それをザルでふるって、出来上がり、です。まだやわらかいようなら、そのまま紙箱にざらっと出し、またしばらく干すこともあります。
少し干してから砂糖をまぶすことで、表面にお砂糖がつきすぎないのでしょうね。
|
実は参考サイトの作り方から少し変更しているところがあります。
1)鍋のサイズの都合上、甘夏大きめ5個(皮の乾燥重量で650gほど)に対し、砂糖は500g。茹であがった重量から8割とすると、だいぶ多くなるので。
2)鍋は満杯であおれないので、折々にシリコンへらでそっと返し、紙の落し蓋、鍋蓋をして煮る。
3)煮上がったら、皮を上にして姿勢を正して(笑)オーブンシートの上に並べ、これを干物作り用の3段ネットに移動して1日半ほど室内で干す。天日にさらすと、皮面が硬くなりすぎる気がします。
4)ちょくちょく食べていいアンバイになったら、ビニール袋にグラニュー糖を入れたところにピールをひとつかみ投入、空気を入れて袋をぽんぽんにして振り回す。
5)ザルでふるって余分な砂糖を落とし、紙の上に広げてしばらく乾燥させる。食べてみてちょうどよくなったらできあがり。
できあがるまでに何個も食べていますね。
今年も、目下熱心に作業中です。Fujikaさんにも送りつけていいですか?
ピールというとケーキに混ぜ込んだりが多いので細くつくりますがこれだとそのままお菓子ね。
ざぼん漬けみたいですね。
作り方参考になります。
隣のお家の夏みかん今から欲しいビームを発しておきます。
作り方参考になりました!
下記事 フィジョア。。。どんな味なのかなあ?
いつも美味しそうな記事を楽しみにしています
ピール作り、こんなに短時間で出来る方法もあったのですね。今度是非やってみます^^
私もほぼ毎年作っていますが、大体10日~2週間位かかるので、バレンタインに間に合わせる為に正月明けたらすぐに仕込み始めるので、ここに味噌の寒仕込が入ると…かなり慌しくなってしまうのです。
バレンタイン恒例は、今はボンボン・オ・スリーズの仕込が終わったところです。
今年は8種類の予定で、チョコレートのやりくりに苦労してます
チョコレート関連記事の予定がありましたら、楽しみに待ってます
細く切っているからなのかしら
あまりの綺麗さに、話題騒然ですよ~。
今年の改訂版、そのうちでいいので、味見させて下さいませ☆
こちらを参考にして、ししゆずは、今年初めて皮を剥いてみました。瓶詰めしてしまったので、味見は来年かも・・。
このサクマさんも、材料の甘夏は欲しい欲しい光線でゲットされたようですよ。何軒ものお家から何箱分もの甘夏が来て、大変だったとか!
チェドロだと、甘夏より更に厚い皮ですよね。
グレープフルーツかな。オレンジでも、厚めのものもありそうですね。色々あって面白そうです。
フェイジョアは、皮付近がざらっとしており、マルメロとりんごを合わせたような食感です。
酸味はそれほど強くはなく、特徴的なトロピカルな芳香があります。
完熟したものは生食で、スプーンですくって食べても美味しいですよ。
お正月明けだと、あまり柑橘の種類がないですよね?
晩柑は2月末くらいからの方が色々揃います。
私はその頃に作って、瓶詰めしておくことが多いです。
$有銭$さんの8種類のチョコ、どんな感じなのでしょう。
私も来年あたりはガナッシュにチョコがけをしてみたいです。
ミント風味とか、どうかなあ。
そうだ!$有銭$さんは、ホワイトチョコでは何か作られたことはありますか?
やはり表皮のツルツルを削るから、かなあ?
今年、獅子柚子でツルツルを削ってピールを作ってみたのですが、あれだけ厚くなるとやはり浸透には時間がかかるようでした。
ツルツルを削ると、スプーンでちょっと触っただけで傷ついて破れかけてしまったりして、結構難しいものです。