熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

湯島天満宮の白梅が美しい

2012年03月14日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
  湯島天神の方がしっくり行くのだが、正式には、改名して湯島天満宮と称するらしい。
  N響のコンサートまで時間が空いたので、久しぶりに梅の花を見たくて、湯島天神に出かけた。
  高台に建つ天満宮社に向かって、左側の直線に切り立った石段のあるのが男坂、右側の横側から斜めに上るなだらかな坂道が女坂、その間に挟まれた斜面に、びっしりと古木の白梅が植えられていて、満開には少し早いが、微かな芳香を放っていて、湯島の白梅として慕われるのが良く分かる。
  陽が当たらないので、古木の幹は黒々としているのだが、複雑に曲がりくねっていて、自然の造形とは思えないような優雅さで、中々、趣があって素晴らしい。

  坂を上りつめて、境内に入ると、社殿の前には僅かな空間はあるのだが、門から参道の両側には、沢山の食べ物などの屋台店が並んでいて、横に広がる庭園に繋がる梅園の周りの空間に人々が集って、観梅を楽しんでいる。
  以前には入れた庭園には、ブロックされていて入れなくなっている。
  梅の花に、何羽かのメジロがやって来て、蜜を吸いながら敏捷に渡って行く。
  人々は思い思いに写真を撮っているのだが、一眼レフを持っている人は僅かで、殆どが簡易なデジカメか携帯で、カメラが売れないと言うのも良く分かる。
  庭園の梅園には、紅梅やピンクの枝垂れ梅などが植わっていて、変化があって面白い。
  社殿の裏の枝垂れ梅は、今、満開で、ループを描いた豪華な雰囲気が良い。

  ところで、天満宮は、学問の神様として知られる菅原道真公を祀ってあるので、受験シーズンには多数の受験生が合格祈願に訪れるらしく、境内に何か所かある絵馬掛けには、びっしりと絵馬が掛けられていて、丁度、合格発表が終わった頃でもあり、合格報告に来た受験生が、合格御礼詣りの絵馬を貰って掛けているので、鈴なりである。
  見ていたら、東京芸大に合格した受験生が、だるまの絵が描かれている絵馬に、目玉を黒く塗りつぶして、裏にびっしりと何かを書いていた。
  絵馬に合格祈願を書きつけるのは受験生だけだと思っていたら、親や恋人らしい人の絵馬もあって、面白い。
  昔、京都のお寺で、「男はんを忘れられません。どないしたらよろしおすやろ。」と書かれた絵馬を見たことがあるが、見るともなく見ると、人生の縮図が見えて面白い。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする