熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

若い起業家集う・・・大挑戦者祭2006

2006年03月11日 | 経営・ビジネス
   後楽園の東京ドーム・シティのプリズム・ホールで、ドリームゲート主催の「大挑戦者祭2006」が開かれている。
   ドリームゲートは、経済産業省の補助事業である財団法人ベンチャーエンタープライズセンターの「立ち上がれニッポンDREAM GATE」プロジェクトで、独立・企業に挑戦する人々をあらゆる角度からサポートしている組織であり、今回のイヴェントもその活動の一環で、若い起業家やそのタマゴが集い大変な盛況であった。

   会場では、ソフィアバンクの田坂広志社長のオープニング基調講演を皮切りに、名を成した企業家の先輩達が講師となった多岐に亘った興味深い講演や起業独立講座が開催されて、熱っぽい話に若い聴衆が熱心に聞き入っている。
   また、全国から勝ち抜いたユニークなアイデアやビジネスモデル、独創的な技術を持った挑戦者が19人、小さなブースを構えて事業をアピールするドリームゲートグランプリが催されていて、私は、「利尻海草押し葉の里づくり事業」と「おいしい手作り石鹸 藍色工房」に投票した。
   その他に、起業に知恵を授けるドリームゲート カレッジが、起業相談を受けていた。

   とにかく、大学生や卒業後間もないような若い男女が沢山集合して大変な熱気で、中年以降の人々も結構来ていたりで区々であるが、ホリエモン効果であろうか、こんなに多くの熱心な起業を目指す若者がいるのを見て日本も捨てたものではないと思った。
   私の方は、経営コンサルタントの参考にと思って出かけたのであるが、流石に、白髪の混じった熟年の聴講者は稀であった。
   
   私は、田坂社長のスピーチの他に、一部上場を果たしたネクシーズの近藤太香巳社長の「夢見ることから始めよう」と言う講演を聞いたが、企業家と言うよりは正に実業家で、その破天荒なユニークな軌跡が面白かった。
   高校を2度も中退しどん底生活から、最初は車を買いたいと言う思いだけで仕事に挑み、決して諦めずに前だけを見て突き進みながら、夢を大きくより大きく膨らまし続けて今日を築き上げた。
   右のポケットに車の写真、左のポケットにかがみを持って、何十回何百回断られてもドアーフォンを押し続けてセールスに回った、苦しくなると車の写真を見て勇気を出して鏡に顔を映して体勢を整えた、と言う。
   絶対諦めないこと、ピンチほどチャンス、明るい方を見て歩く人生肯定の哲学が実に爽やかで、その、先を見る嗅覚も凄いが、従業員との心の交感が素晴しい。
   昔、競馬に絶対負けない方法は、勝つまで倍、倍と金額を上げ続けて馬券を買えば良いのだと聞いた事があるが、これは資金に限度があって無理だが、近藤社長の言うように絶対諦めずに事業に挑戦し続ければ必ず勝つと言うのも道理かも知れない。

   もう一つは、竹中大臣のブレーンとして有名なフィナンスの木村剛社長の司会で、ベンチャー・キャピタル・ファイナンスのエキスパートGlobal Catalyst Partnersの大澤弘治社長とグローバルベンチャーキャピタルの長谷川博和社長によるパネルディスカッション「投資判断はこう行われる。VCに聞く投資したいベンチャーとは」を聴講したが、実に、示唆に富む面白い話が聞けた。

   昨日のブログで日本SOX法が、日本の競争力強化の為に起業を重視していると言う鳥飼弁護士の話を書いたが、起案者の一人は経済産業省の官僚だと言うし、それに、事業を起こし易いLLPも昨年経済産業省が創設したし、このドリームゲートの強力なバックアップを考えても、起業を促進して日本の国際競争力を強化しようとする経済産業省の果敢な新産業政策が鮮明に見えてくる。
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