熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

ブックオフが業績悪化だと言うのだが

2018年08月18日 | 経営・ビジネス
   ブックオフについては、これまで何度かこのブログに書いたことがあるが、以前に、二束三文と言うよりも、もっと酷い状態と言うか、相当数の本を無価値として跳ねて、残りの本を、殆ど、1冊10円で買い取ると言う状態だったので、100冊持って行っても、新本1冊も買えないくらいだったので、もう、2度と行かないと思ったことがある。
   私の場合には、主に、経済や経営などの真面な本が多いのだが、それでも、私だけが読むだけで、結構、綺麗な状態なので、それが、10円では、優秀な著者に申し訳ないと言う思いも強かったのである。

   今回の経営悪化の理由として、「ブックオフが業績不振 利用者からは買い取り価格に不満の声も」とか、「 ブックオフ、深刻な客離れの兆候で赤字転落…ヤフオクのほうが「高く売れる」ことが判明」と言う記事があることから、買い取りの不手際で、想定した仕入量を確保できなかったことも、業績悪化の原因だと言う。
   沼田利明氏の説明によると、安い本をブックオフで購入して、ヤフオクで転売する「セドリ」と呼ばれる手法で利益を上げている人がいるとか、「良い物はブックオフには持ち込まない」という流れが定着し始めている」と言うことである。

   ブックオフの価格付けが、分からないので、何とも言えないが、私が時々散歩途中に立ち寄るブックオフは、確かに、買いたいと思う良い本は全くと言ってよい程ないが、経済や経営の本でも、殆ど、300円均一で、古い本は108円と言ったところで、これでは、10円で買い取るのも当然だと思える。

   最近、店内の模様替えをして、ブックオフの店舗は、コミックなど娯楽書が前面に出て大きく場所を占めて、私の行く政治経済などと言った固い本棚は、奥の片隅に追いやられて小さくなっている。
   本の質が、どんどん落ちていることは事実で、これまで、最近の出版状況や、忘れていたり見落としていた本を探すなど、それなりに、ブックオフを訪れる楽しみがあったのだが、最近では、それも殆ど無理になった。

   私が、時たま、ブックオフで本を買うのは、他人の手が触れていないと思える最新刊の新刊本で、それ等は、横浜か東京の大型店でしか見つけられないが、定価の7割くらいであり、神保町の古書店で買うのと同じようなものである。

   ところで、情報源として、アマゾンの本の検索を結構やっているのだが、中古書を販売しているマーケットプレイスでの、このような新古書(コンディションが、新品同様 とか 非常に良い)の価格は、これらよりはるかに高く、送料を入れるとほぼ新本価格と変わらない時がある。
   このマーケットプレイスにも、ヤフオク同様に、個人の出店もあるようだから、ブックオフを蚕食しているのかも知れない。 
   それに、メルカリでも個人が中古書を売っており、ネット・ブックショップが多数あって競争が激しい上に、ブックオフは、実店舗が主体なので、百貨店やスーパーなどが、アマゾンやネット・ショップに追い打ちを掛けられて窮地に立っているように、既に過去のビジネス・モデルとなってしまっているので、バーチャルなネットショップには、所詮勝ち目がない。

   私が、大型店舗をあまり評価しないのは、つまらないベストセラーや話題書ばかりを前面に出して売らんかなのディスプレィ商法をしており、余程のことがないと古い本は置いてないのだが、神保町の古書店やブックオフは、売れる売れないに拘わらず、無造作に、新旧そして硬軟取り混ぜて書棚に本を並べていて、一覧できて、時々、思いがけない本に出合う確率が高いからである。
   ところが、神保町の古書店も浮沈が激しく退潮気味で、ブックオフも悪化の一途となると、その楽しみもなくなって来る。

   しかし、世は、ICT革命、デジタル時代。
   アマゾンのページを開いて、興味のある本を検索すると、数珠繋ぎ、芋ずる式に、埋もれていた本やその方面の関係本や、周辺知識拡大情報が一気にディスプレィされ、その上、毎日のように、本の案内メールが届き、嫌でも、新しい気づきを喚起される。
   したがって、最近では、新しい本の情報は、居ながらにして、手に入ることになって、神保町の古書店で、本に出合う楽しみを、アマゾンが、代替してくれている。
   神田のスーパー源氏などでも、本を検索することがあるが、アマゾンの情報量は桁違いで、アマゾンで探せなければ諦める。

   尤も、アマゾンは、バーチャルで、現物を見ずに買うことになるので、結構当たりはずれがあるのだが、絶版の古書など、まずまず、安いので諦めがつくし、とにかく、思いがけず、期待以上の本に遭遇できるのが良いのである。
   
   
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